うらおもて
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うらおもては、3人以上の人間を2組のチームに分けたり、大人数でのじゃんけんの代わりに用いられるの手段の一つ。
じゃんけんから派生したもので、道具が必要なく、完全な偶然性により、参加者を2組に分けたり、勝ち負けを決めることができる。
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[編集] 歴史
歴史や発祥地は定かではないが1970年頃には既に熊本などで行われていたようである。初めは参加者を2組に分けるだけのものであったが、参加者が多くなると組の人数にバラつきが出て、適性な人数になるまで何度も繰り返す必要があるなど問題があった。1980年までには逆にこれを利用して勝敗を決める方法が考案された。しかし、うらおもてにはさらに大人数なると誰がおもてとうらを出しているか判り辛くなるとの問題が発生していた。この問題を解決したグーパーが考案されうらおもては衰退してきている。
[編集] ルール
[編集] 組み分けをする
うらおもては3人以上の参加者によって行う。参加者は向き合い(或は円系になり)、片腕を体の前に出し、手の平を伸ばして、指先が前を向くようにする。参加者全員で呼吸を合わせ、「うーらー、おーもー、て」や「うーららおーもーて」と独特の節回しで発声する。「うーらー、おーもー」と発生している間は、体の前に出した手のひらを左右に振るが、特に意味はない。 そして、「て」のかけ声とともに、手の甲側もしくは、手の平側を見せる。手の甲側がおもて、手の平側がうらである。表を出した時は手を水平に上にあげ、裏を出した時には手を水平に下にさげる事もある。
これを参加者がだしたおもてとうらが同数になるまで続ける。同数になったところで、おもてを出したものと、うらを出したものと2組に分かれる。
- 但し、参加者が奇数の場合には、片方が1人多い状態で、2組に分かれたこととする。
[編集] 大人数で行うとき
上記ルールで行うと、参加者が増えるほど、おもてとうらが同数になる確率が減っていく。 そのため通常大人数で行う場合には、任意に2~3人の組に分かれ、それぞれうらおもてを行うことがある。 この際、実力の拮抗したもの同士で、うらおもてを行うと、2組の実力のバランスが取れるメリットがある。
[編集] 勝敗を決める
手の平を上向きがおもて、手の平を下向きがうらとし、おもてとうらの人数を数え数の少ない方を勝ち又は負けとする(始める前に決めておく、通常、勝ちを決める場合は少ない方を勝、負けを決める場合は少ない方を負けとする)。最後に二人残った場合はじゃんけんをする。 通常のじゃんけんは大人数で行うとあいこが多くなり、なかなか決着が付かなくなるがうらおもての場合は反対に大人数で行うとあいこになる確率が少なくなるメリットがある。
[編集] 一度で決まらなかったときの掛け声
一度で決まらなかった場合は、もう一度行うが、そのときの掛け声は地域によって様々なバリエーションがある。
- 「おーもー、て」
- 「て」
- 「てーもー、てーうー、ら」
- 「てててのて」
- 「てってのて」
- 「ててらのて」
- 「なってない」
- 「文句なし」
[編集] 地域性
全国的には「うらおもて」よりも、同様の方法で新興の「グーパー」が大勢を占め、うらおもてが行われる地域は、限られている。 山形県長井市、宮城県仙台市、福島県原町市、茨城県土浦市、神奈川県小田原市、兵庫県神戸市、広島県広島市、長崎県長崎市、熊本県熊本市、鹿児島県鹿児島市、北海道江別市近郊などで確認されている。
福岡の場合 「う~らかお~もてか あ~わんて あ~わんて 佐賀の場合 こけこっこ~のおもてうら