ぜんまいざむらい
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ぜんまいざむらいは、子ども向けのテレビアニメである。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] あらすじ
時は西暦2015年。舞台は、明治時代が始まらず江戸時代が続き、からくり仕掛けが発達した町「からくり大江戸」。
200年前、井戸に落ちて死んでしまった泥棒「善之助」は、「大福の神」によって頭にぜんまいハンドルと、悪人を改心させる必笑だんご剣を与えられ、ぜんまいざむらいとしてからくり大江戸に復活する。ぜんまいばねがほどけ切ってしまうと再び死ぬが、善いことをするとばねが巻かれてしばらくの猶予を得る。大福の神の「108のいいことをすると人間に戻れる」との言葉に従い、ぜんまいざむらいは今日も善行を積むのであった。
[編集] 概要
原案はNHK教育テレビのでこぼこフレンズを担当したm&k(丸山もも子と鍬本良太郎)。キャラクターデザインも同番組を担当したアニメーターの秋穂範子。 テレビアニメは一話5分のミニ番組として、同局で2006年4月3日から放送されている。また、挿絵は、「小学一年生」、漫画は雑誌「小学二年生」、「コロコロイチバン!」(いずれも小学館)で連載されている。
2006年12月31日には、「大晦日スペシャル」として新作が三本、OPテーマも通常より長めのものが放送された。
[編集] キャラクター
[編集] 主要キャラクター
- ぜんまいざむらい(声優:鈴木晶子)
- 主人公。頭の上にチョンマゲの代わりにぜんまいのハンドルをつけ、腰に団子を連ねた「必笑だんご剣」をさしている。一人称は「おいら」。
- ぜんまいばねがほどけたり、動きが悪くなると気分が悪くなる。そのため時々機械油をさしてぜんまいの整備をしている。ばねがほどけきってしまうと、最後には死んでしまうため、生きていくことと本当の人間に戻るために善行を積む。しかし根は善人なので悪事を許せず、病人を助けるために自己犠牲の精神を発揮することもある。
- 必殺技は、リズムに乗って腰の「必笑だんご剣」を振り、先についた団子を食べさせ悪人を改心させるもの。団子を食べた人はそのおいしさで幸せな気持ちになり、自分のしたことを反省して改心する。また、元気がない人やくじけそうな人に食べさせると元気が出る効果も確認されている。なお、剣の団子は一旦鞘に剣を収めることで補充されるようである。
- 電撃を浴びるとゼンマイの+と-が入れ替わり、アクタレざむらいになる。この状態で抜かれたただんご剣は、食べたものを「アクタレ」にしてしまう。
- 「だんごやいっぷく」に居候中。おばばから「ぜんちゃん」、豆丸からは「ぜんまい殿」と呼ばれている。なお、あらすじにもあるように200年前は善之助という名の泥棒だった。また、勉強が苦手だったらしく、「さむらい」を「ちむらり」と文字を書き間違えていた。
- 豆丸(声優:川崎恵理子)
- ぜんまいざむらいに弟子入りしている、伊賀の国出身の見習い忍者。。一人称は「拙者」で語尾に「~でござる」
- 忍術は未熟な面が目立ち、着地は下手で、手裏剣もまだまだ練習中である。
- いつも覆面で口を隠しており、食べる時のみ口が見える。頭の上にあるポンポン状のものには綱がついていて、天井から降りるときなどにポンポンを伸び縮みさせて使う。
- ぜんまいざむらいと共に「だんごやいっぷく」に居候中。今は小さいが、いつかは背が高くなりたいと願っている。また、おねしょ癖がある。
- ずきんちゃん(声優:那須めぐみ)
- 本作のヒロイン。その名のとおり頭巾がトレードマークな、心優しく可愛らしい女の子。「ぼたん」という名の犬を飼っている。
- ぜんまいざむらいとなめざえもんの両方から好かれているが、本人はぜんまいざむらいの方が好き。
- なお、頭巾の下はアフロヘアー。赤ちゃんの時は頭巾をしていなかった。
- だんごやおばば(声優:野沢雅子)
- 団子屋「だんごやいっぷく」のおばばで、本人が作る3色団子は自慢の味。髪型も団子に似ている。
- よく悩殺ポーズを披露しており、その度に「出た~!おばばの悩殺ポーズ!」とぜんまいざむらいと豆丸に気持ち悪がられている。
- ぜんまいざむらいと豆丸を居候させているが、豆丸のおねしょ癖には厳しい。
- なめざえもん(声優:陶山章央)
- 細長いチョンマゲが自慢の侍。金持ちで小判を連ねた刀を常にさしており、お金で買えないものはないと思っている。
- いわゆる敵役で、必笑だんごを食べさせられた回数も一番多い。ぜんまいざむらいとはよく喧嘩しているが、ぜんまいざむらい瀕死のピンチには悲しみ、お互い協力し合ったりという面もあり、よきライバルといった様子。
- ずきんちゃんのことが大好きだが、言動や行動で人を見下した表現をするため、ずきんちゃんはおろか町の人々からもあまり好かれていない(本人は気付いていない)。
- 一人称「あちき」、語尾に「でやんす」、笑い声は「ニャホホ」。背中にはイニシャル「NZ」がはいっている。靴はかかとが高い物である。
- 茶じじ(声優:加藤精三)
- ずきんちゃんのおじいさん。「まっちゃ」という名の猫を飼っている。
- のんびりとした気質で、ぜんまいざむらいの師匠的存在であるが、彼の名前を「ぜんざいざむらい」等といつも間違えて呼んでおり、回を重ねるごとに呼び方がどんどん悪化している。
- 頭に被っているベレー帽は外国人からもらったらしい。若い頃は剣術の大会で何度も優勝している剣の達人だった。
- 謎の天蓋男(声優:近藤隆)
- 大福の神の使者。虚無僧スタイルで大きな天蓋(編笠)を被っている。
- ぜんまいざむらいを影から監視しており、善行を確認すると巻物に「ぜんまいざむらい 今日も善を施したり」と書いて物語を締める。たまに巻物に違うことを書いたり(石狩鍋のレシピを書いたこともある)、登場して記録をつけた途端に災難に遭ったり、これが物語のオチになっていることが多い。尚、天蓋は重ねて被っている。
- 猫や犬の気持ちを視聴者に分かってもらうため「突然ですがここからは人間語でお送りいたします」とコメントをはさんだりする。
- 意外とミーハーなところもある。かみちよねーさんに片思いしている。
[編集] サブキャラクター
- 大福の神(声優:滝口順平)
- ぜんまいざむらいにぜんまいと必笑だんご剣を与えた神様。大きな福耳とたくさんの歯を持った風貌で、雲に乗って、ラップ調で話す。
- ぜんまいざむらいからは、「大福大ちゃん」と呼ばれている。だんごやいっぷくの裏庭にある井戸に住んでいる。
- 町人ピエール(声優:金丸淳一)
- 西洋寺子屋で英語を教えている金髪碧眼のポルトガル人で、町娘からはモテモテ。語尾は「でゴンス」。
- アクセントのおかしい日本語を喋るが、早口言葉は得意。勉強と寿司が好き。
- 時々ぜんまいざむらいの加勢に現れることもある。
- あくとり代官(声優:大林隆介)
- 鍋料理屋「あくとり亭」の主人にしてかなりの鍋奉行。
- 悪(灰汁)をなくしたいと願う代官?であるため、「あくとり代官」という名前らしい。
- 一見腹黒そうに見えるが、上記の通り悪をなくしたいと願っており、きれいな鍋料理を食べて人の心の中の悪をなくすために「あくとり亭」を建てた。
- 町行く人に鍋を食べさせるかわり、無理矢理人生相談をさせる(悩みがないと言うと逆に怒られてしまう)。またかなり話が長い。幽霊ですら凍りつくほどの寒いダジャレを喋る。
- 若い頃はかなりの美青年だったが、鍋料理ばっかり食べていたため、今では相撲取りのような体型になってしまった。美味しい鍋料理を求め、九州の南までたどり着いた経験もある。
- かみちよねーさん(声優:神代知衣)
- 姉御肌で、特に男性が憧れる美しい女性。金魚のきんさんを飼っている。
- 千代紙が得意。一ヶ月に二回、寺子屋で、千代紙教室を開いている。また、着物の帯は鶴の形に結んである。
- 占い箱で占いをしていることも。
- まっちゃ(声優:神代知衣)
- 茶じじが飼っている猫。「にゃいにゃい」と鳴く。目がとても細く、寝ているか起きているか傍目にはわからない。
- がにまたのような、面白い歩き方をする。人語は喋らないが話していることを理解しているようである。
- 模様は、抹茶の色と白。メストラに恋をしたことがある。
- 見栄城の殿様(声優:梅津秀行)
- 下克上で成り上がったらしい、見栄っ張りな殿様(後述の「見栄城」も参照。)。いつも家老(声優:川上貴史)がそばにいる。
- ちょんまげがとても長いが、背丈は子供くらいしかなく声もとても高い。またおなかを壊しやすく、家宝の腹巻がないと寝られないらしい。
[編集] 不定期登場のキャラクター
- 猫屋のおせん(声優:高田由美)
- 「ねこじるしせんべい」を売る「猫屋」の女主人。語尾に「にゃ」を付ける。
- 猫耳をつけた美しい女性であるが、正体は悪人で、夜中に近所の猫を集めて工場で煎餅を無理矢理作らせていた。ぜんまいざむらいに改心させられてからは普通の生活をおくっているようである。
- 飛脚の飛び助(声優:逢坂力)
- 慌てん坊な郵便屋さん。ぜんまいざむらいの事を「ぜんのじ」のように、人の名前の最後に「じ」を付ける。
- 十万屋万之助(声優:増岡太郎)・十万屋十兵街(声優:松林大樹)
- 関西弁を話す商人の兄弟。しばしばからくり大江戸に現れては住人をだまして、にせ商品を売りつけようとする。ニセ商品だとばれた際には無責任な言い訳をする。十兵衛は顔がアザラシに似ている。
- 瓦バンバン
- 3人組のチンドン屋風の瓦版売り。何かニュースがあると「ババンババババかわらバーン」と歌いながら瓦版を売り歩く。内容はガセネタが多い。
- 金丸淳一、近藤隆、陶山章夫の3人が声を担当。ちなみに瓦バンバンの歌は金丸の即興で出来たものがそのまま使われた。
- 先生(声優:梅津秀行)
- 豆丸の先生。からくり長屋でそろばん塾を経営している。
- 温厚でとてもマイペースな性格。近くに進学専門の寺子屋が出来たため、塾はいつもがらがらだが、本人は気にしていない様子。
[編集] からくり大江戸
からくり仕掛けが非常に発達している未来の江戸の街。スターバックスに似たコーヒー屋もある。オープニングの際に一望することができる。
- だんごやいっぷく
- おばばが経営する団子屋。客は少ないが、期間限定の団子を販売するなどして売り上げを伸ばそうと頑張っている。屋根裏に、ぜんまいざむらいと豆丸が住んでいる。おばばが、客が帰る時は、「また来てね。」と悩殺ポーズをする。団子のような形をした看板がある。
- やぐら寿司(やぐらずし)
- 寿司屋。屋根の上の風車の回転で、客が回ったり、階段が動いたりする。寿司ではなく客が回る。
- 見栄城(みえじょう)
- からくり大江戸が一望できる高台にある城。板に描かれた城で、本物の小さい城を隠している。
- 三日月川・三日月橋(みかづきがわ・みかづきばし)
- からくり大江戸では有数のデートスポット。夜になるとカップル達でいっぱいになる。
- あくとり亭(あくとりてい)
- 人生相談ができる鍋料理屋。主人はあくとり代官である。臨時休業もある。
- 大江戸消防署(おおえどしょうぼうしょ)
- 火消しの八五郎たちが働く消防署。 火消したちの掛け声は「おけつ出しても火事出すな!」
- 髪結床
- からくり大江戸にある髪結床。ちなみに、ぜんまいざむらいはゼンマイばねをしているため、チョンマゲにする事は不可能。
[編集] テレビアニメ サブタイトル
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[編集] スタッフ
- 原案:m&k(丸山もも子と鍬本良太郎)
- 監督:やすみ哲夫
- チーフ演出:野中かずみ
- プロデューサー:吉澤昌→植田益朗
- キャラクターデザイン、レイアウトチェック:秋穂範子
- 3Dデジタル:武内桃子
- 動画検査:藤野京子
- 美術監督:永井由香→氣賀澤佐知子→丸森俊昭
- 色彩設計:宮下眞理
- 色指定検査:鈴木絵里加
- 撮影監督:袖山岳大
- 編集:瀬山武司(瀬山編集室)
- 音響監督:なかのとおる(HALF H・P STUDIO)
- 音楽:三宅純、SUN.SALT&TIME
- 調整:内田直継
- 録音:山後茜
- 効果:野崎博樹
- アニメーション制作:A-1 Pictures、ノーサイド
- 製作:アニプレックス、小学館
[編集] 放送形態・時間
- 放送時間は毎週月曜~金曜日の午前7時50分~7時55分、午後5時40分~45分である。午後の放送は午前の放送の再放送であった。
- 2007年4月2日より毎週月曜~金曜日の午前7時45分~7時50分、午後5時30分~40分となった。朝の放送は今までどおり5分の放送だが、午後の放送は10分と延長された。
- 不定期に再放送がある。数話まとめて再放送する時のタイトルは「ぜんまいざむらいざんまい」。
[編集] 主題歌
[編集] オープニングテーマ
- 『ぜんまいざむらいのうた』
- 作詞:m&k 作曲・編曲:三宅純 歌:CHAKA
エンディングテーマはなく、襖ふすまが閉まるアニメーションが出た後「ぜんまいざむらいのうた」の間奏部分を背景に、声の出演やスタッフがテロップで表示される。このとき襖の色が、月曜日の放送が青なら、火曜日はオレンジ、水曜日は青という風に日替わりで変わる。ただし「ゲイジュツ大バクハツ」の回のみ、番組内容に合わせてカラフルな襖となっている。2007年4月2日よりふすまの模様がマイナーチェンジされた。
[編集] 参考資料
- m&k 『ぜんまいざむらいだいじてん テレビ超ひゃっか』 小学館、2006年、ISBN 409750861X
など。