アフロ・ケルト・サウンド・システム
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アフロ・ケルト・サウンド・システム (Afro Celt Sound System) は、ケルト音楽のメロディと西アフリカ音楽のリズムを現代的に融合した独自の音楽を創作しているイギリスを中心に活動する多国籍グループである。 2003年にはバンド名を単にアフロ・ケルツ (Afro Celts) と改めたが、その後のアルバム『ポッド』と『アナトミック』では、通りのよい従来の名前でリリースしている。
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[編集] 概要
バンドはピーター・ガブリエルの『リアル・ワールド・スタジオ』で行われている『リアル・ワールド・レコーディング・ウィーク』の中から、イギリスのプロデューサー兼ギタリストのサイモン・エマーソンを中心として生まれてきた。 リアル・ワールド・レコーディング・ウィークは期間中に世界中から集まったアーティストやエンジニア、プロデューサーがコラボレーションを行うイベントである。 彼らのアルバムにはしばしば幅広い範囲のゲスト・アーティストが招かれワールド・ミュージックのスーパーグループ (supergroup) ともみなされている。
アルバムは『リアル・ワールド』レーベルからリリースされており、レーベル内でガブリエル自身を唯一越える最も売上げの多いバンドとしても知られている。 印象的なライブ・パフォーマンスはときにウォーマッド・フェスティバルでのハイライトともなってきた。 リアル・ワールドとの契約では 5 枚のアルバムをリリースすることになっており、 2005年の『アナトミック』 が最後のものとなる。 その後、バンドがどのような形を取っていくかは今のところ明らかとなっていない。
[編集] メンバー
1990年代中盤にアフロ・ケルト・サウンド・システムが活動を開始したころには、バンドのメンバーとゲストとの違いは実質的に存在していなかった。 その後多くの場合には、以下のメンバーがアフロ・ケルト・サウンド・システムの名前で活動している。
- サイモン・エマーソン (Simon Emmerson)
- ギターとプロデューサーを担当する。 バーバ・マール (Baaba Maal) のアルバムのプロデュースでグラミー賞にノミネートされた経験をもつ。 イギリス生まれ。
- ジェームズ・マクネリー (James McNally)
- アイルランドの打楽器ボウラーン (bodhrán) やアコーディオン、ティン・ホイッスルを演奏している。 一時期『ポーグス』のメンバーだったこともある。 アイルランド生まれ。
- イアルラ・オ・リオナード (Iarla Ó Lionáird)
- ボーカル。 アイルランド生まれ。
- マーティン・ラッセル (Martin Russell)
- キーボード、プロデューサー、エンジニア、プログラミングを担当。
- ンファリー・クヤテ (N'Faly Kouyaté)
- 西アフリカの弦楽器コラをはじめ、バラフォン (balafon) やボーカルなどを担当している。 ギニア生まれ。
- ムサ・シソコ (Moussa Sissokho)
- 共に西アフリカの打楽器であるジャンベとトーキング・ドラムを演奏する。 セネガル生まれ。
- ジョニー・カルシ (Johnny Kalsi)
- インドの打楽器ドール (dhol) を担当。 『ドール・ファンデーション』 (Dhol Foundation) のリーダでもある。 ケニアから移住した両親をもつインド系イギリス人。
- エマー・メイヨック (Emer Mayock)
- ティン・ホイッスル、フルート、イリアン・パイプスを演奏する。
なお、『アナトミック』ではこのうちエマーソン、マクナリー、オ・リオナード、ラッセルがレギュラー・メンバーとしてリストされている。
他にも、アルバムごとに以下のようなミュージシャンが共演している。
- ピーター・ガブリエル、ロバート・プラント、シネイド・オコナー、ピナ・コラー (Pina Kollar)、ドロシー・ムニアネザ (Dorothee Munyaneza)、セヴァラ・ナザルハン (Sevara Nazarkhan)、サイモン・マッシー (Simon Massey)、ジェシー・クック (Jesse Cook)、マーティン・ヘイズ (Martin Hayes)、アイリーン・アイヴァース (Eileen Ivers)、マンディ (Mundy)、デンバ・バリー (Demba Barry)、 『アルタン』 (Altan) のマレード・ニ・ウィーニ (Mairéad Ní Mhaonaigh)とキーラン・トゥーリッシュ (Ciarán Tourish)、ローナン・ブラウン (Ronan Browne)、マイケル・マクゴールドリック (Michael McGoldrick)、『ミルディン』 (Myrdhin)、『シューグレニフティ』 (Shooglenifty)、マレード・ネズビット (Máiréad Nesbitt)、アユブ・オガダ (Ayub Ogada)。
[編集] ディスコグラフィー
- 1996年 『サウンド・マジック』 (Volume 1: Sound Magic)
- 1999年 『リリース』 (Volume 2: Release)
- 2001年 『ファーザー・イン・タイム』 (Volume 3: Further in Time)
- 2003年 『シード』 (Seed)
- 2004年 Pod — これまでのコンピレーションのリミックス版
- 2005年 『アナトミック』 (Volume 5: Anatomic)