アンクル・サム
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アンクル・サム(Uncle Sam)は、アメリカ合衆国を擬人化した架空の人物。アメリカ合衆国のシンボルとされる。また、アメリカ人一般をさすこともある。United States(アメリカ合衆国)とイニシャルが同じなため、こう呼ばれる。
通常、星条旗柄のシルクハットを被り、紺のジャケットに紅白縞のズボンを着た、髭を生やした初老の白人、というイメージで表される。なお、この3色は星条旗にも使用されている色である。
アンクル・サムの起源ははっきりしていないが、一般的に言い伝えられている説は以下のようなものである。
米英戦争当時、アメリカ陸軍に納入している精肉業者にニューヨーク州トロイのサミュエル・ウィルソンという人物がおり、「アンクル・サム」と呼ばれて兵士から親しまれていた。ウィルソンは、納入する肉の樽に「U.S.(United States)」の焼印を押していたが、兵士達は「アンクル・サムの略だ」と冗談を言っていた。そこから、アメリカ合衆国を「アンクル・サム」と呼ぶようになった。
なお、1961年9月15日にアメリカ合衆国議会は、「ニューヨーク州トロイのアンクル・サム・ウィルソンを、アメリカ合衆国のシンボル『アンクル・サム』の起源として称える決議」を採択している。また、ウィルソンの生誕地であるマサチューセッツ州アーリントンに、ウィルソンのモニュメントが立てられている。
米英戦争以前は、ブラザー・ジョナサンというキャラクターがアメリカ合衆国のシンボルだったが、南北戦争のころにアンクル・サムに取って代わられた。アンクル・サムが最初に政治漫画に使われたのはトーマス・ナストによって描かれたものとされる。南北戦争の後、アンクル・サムにはエイブラハム・リンカーンに似た髭がつけられるようになった。今日、自由の女神像を除けば、アメリカ合衆国を象徴するキャラクターとしてはアンクル・サムがもっとも有名であろう。
なお、アメリカ合衆国を象徴する女性のキャラクターとして、コロンビアというものがある。