カロリナハコガメ
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?カロリナハコガメ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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![]() トウブハコガメ Terrapene carolina carolina |
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Terrapene carolina (Linnaeus, 1758) |
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和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
カロリナハコガメ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Common box turtle |
カロリナハコガメ(Terrapene carolina)は、爬虫綱カメ目潜頚亜目ヌマガメ科アメリカハコガメ属に分類されるカメ。アメリカハコガメ属の模式種。
目次 |
[編集] 分布
- T. c. carolina トウブハコガメ
アメリカ合衆国東部
- T. c. bauri フロリダハコガメ
アメリカ合衆国(フロリダ半島東部)
- T. c. major ガルフコーストハコガメ
アメリカ合衆国(メキシコ湾岸付近)
- T. c. mexicana メキシコハコガメ
メキシコ北部
- T. c. triunguis ミツユビハコガメ
アメリカ合衆国中東部
- T. c. yucatana ユカタンハコガメ
メキシコ(ユカタン半島)
[編集] 形態
最大甲長21.6cm。普通は甲長20cm未満。 背甲はドーム状に盛り上がる。腹甲には蝶番があり頭部と四肢、尾を甲の中に引っ込めた後、腹甲を折り曲げることで蓋をすることができる。オスの成体は虹彩が赤やクリーム色、灰色になることがある。
- T. c. carolina トウブハコガメ
甲幅が広く上から見ると円形。背甲は暗褐色で黄色やオレンジの不鮮明な斑紋が入る。
- T. c. bauri フロリダハコガメ
後肢の指は3本。頭部は黒く2本の黄色い筋模様が入る。背甲は黒から暗褐色で椎甲板の筋状の盛り上がり(キール)が黄色になり、成体になると甲板に黄色い放射状の筋模様が入る。
- T. c. major ガルフコーストハコガメ
最大亜種。背甲は黒から暗褐色。後部の縁甲板が反りかえり広がることが多い。
- T. c. mexicana メキシコハコガメ
オスの成体は皮膚の色が抜け白くなる。背甲は褐色で甲の継ぎ目が暗褐色。
- T. c. triunguis ミツユビハコガメ
後肢の指が3本の個体が多いことが名前の由来だが他亜種にも3本指の個体がいる。背甲は褐色から黒で不鮮明な斑紋が入ることもある。オスの成体は頭部の鱗が赤くなることがある。
- T. c. yucatana ユカタンハコガメ
後部の縁甲板は広がらない。オスの成体は皮膚の色が抜け白くなる。
[編集] 亜種
- Terrapene carolina carolina (Linnaeus, 1758) トウブハコガメ Eastern box turtle
- Terrapene carolina bauri (Taylor, 1895) フロリダハコガメ Florida box turtle
- Terrapene carolina major (Agassiz, 1857) ガルフコーストハコガメ Gulf coast box turtle
- Terrapene carolina mexicana (Gray, 1849) メキシコハコガメ Mexican box turtle
- Terrapene carolina triunguis (Agassiz, 1857) ミツユビハコガメ Three-toed box turtle
- Terrapene carolina yucatana (Boulenger, 1895) ユカタンハコガメ Yucatan box turtle
[編集] 生態
湿度のある森林や草原に生息する。陸棲だが、捕食や避暑、交尾のために浅い水場に入ることもある。
食性は雑食性で魚類、両生類、小型爬虫類、小型哺乳類、昆虫類、節足動物、甲殻類、貝類、動物の死骸、果実、植物の葉、キノコ等を食べる。
繁殖形態は卵生で、5-7月に数回に分けて1回に1-11個の卵を地面を掘って産みつける。70-80日で卵は孵化する。
[編集] Status
NEAR THREATENED (IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
- ワシントン条約II類
[編集] 人間との関係
ネイティブアメリカンは本種を食用としていたとされる。
現在は環境破壊やペット用の乱獲のよって本種の生息数は減少している。ペットとして流通するがアメリカハコガメ属が1995年にワシントン条約に入ってからはアメリカからの輸出はほぼなくなっている。
最も流通するのはミツユビハコガメでガルフコーストハコガメ、トウブハコガメと続き、その他の亜種の流通は非常に稀。以前は主にヨーロッパからの繁殖個体の流通していたが、最近は日本国内での飼育下繁殖個体の流通も増えている。
[編集] 関連項目
カテゴリ: Near threatened | カメ | 動物関連のスタブ項目