クリップオンストロボ
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クリップオンストロボとは、カメラ本体に取り付けて使う小型ストロボのこと。
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[編集] 概要
クリップオンストロボは、カメラ本体のアクセサリーシュー(ホットシュー)に取り付けて使う小型のストロボのこと。グリップタイプのストロボにくらべ、小型で、取り付けも簡単なため、至便なもの。初期のストロボはシンクロケーブルの取り付けが必要だったが、シューにシンクロ接点が作られるようになると、それさえも不用になり、ワンタッチでストロボ撮影が可能になった。
また、当初、クリップオンストロボといえばガイドナンバー(光量)が20程度までの小型のストロボだったが、しだいに光量が増え、GN32などと大型化した。その他、望遠対応、マクロ対応など、多機能化した。
- 大型化したストロボをファインダー交換式でファインダー上部にシューがある機種(PENTAX LXなど)で使うと、ファインダーに対する機械的な負荷が気になってくる。そのような場合は、市販されているサードパーティ製ブラケットで擬似的にグリップタイプとして使用することもできる。ただ、この場合はストロボをシンクロケーブルでカメラに接続する必要もあり、クリップオンストロボの意義がまったくなくなってしまう。
[編集] 調光方法
オートで調光ができるのはその機能を持つ小型ストロボだけ。スタジオ撮影や集合写真などで使う大型ストロボは光量が固定(完全に固定か、何段階かに切り換え)のため、マニュアルとなる。
[編集] マニュアル
大型ストロボか、小型ストロボでも、初期のストロボは光量が固定だったため、ガイドナンバーに合わせて絞り値を調整する。 その求め方は、
- 絞り値=ガイドナンバー/被写体までの距離
となる。例えば、ISO感度が100なら、
- F8=GN20/2.5m
現在の規格では、ISO感度、絞り値、シャッター速度は光量に比例しているので、感度か絞り値のいずれかが変れば別の方で調整する。フィルムの感度が400(二段上がる)になると、
- F16=GN40/2.5m
となる。
多くの場合、これらはストロボの操作部などで一覧表示されているから、撮影時に暗算する必要がない。
[編集] 外光式オート
レンズをストロボの指定する特定の絞り値に設定すれば、ストロボが被写体の距離に合わせて光量を調節する仕組み。測光部がストロボ本体にあるために、望遠撮影、マクロ撮影では大きな誤差が生じることがあって対応できない。この対策として、測光部を取り外してレンズ前玉に取り付けることでマクロ撮影に対応する製品もある。
[編集] TTL自動調光
通常のTTL測光と同じく、撮影用レンズを通った光でストロボを光量を調節する仕組み。したがって、望遠撮影でも、マクロ撮影でも正常に問題ない。これにより、マクロでストロボを併用することが格段に便利になった。しかし、カメラから送られるデータをストロボが受け取る必要があり、特に対応したカメラとストロボが必要となる。
TTL自動調光に対応したカメラは、オリンパスOM2やペンタックス LXなど、一部の一眼レフカメラに限られるが、ローライフレックス2.8FXは二眼レフでありながら対応している。
[編集] 注意点:シンクロ信号の電圧
1960年代から1980年代に製造されたストロボの多くは、シンクロ信号の電圧が数十ボルトから数百ボルトあり、最近のオートフォーカスカメラやデジタルカメラは対応していない。無理に使うとカメラを故障させる恐れがある。機械式シャッターの場合、接点は本当に金属が接しているだけだったので多少の高電圧でも問題なかったが、最近のカメラやストロボは電子制御されているので、信号電圧が数ボルトしかないことを前提に設計されている。したがって、該当する時期のストロボを使用するなら、メーカーに仕様を問い合わせる必要があるだろう。