サラ金ビル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
サラ金ビル(さらきんびる)とは、消費者金融の、自動契約機や支店が集まる建物(雑居ビルが多い。)の事を指す俗語。主要駅前などに集中している事が多い。
近年の車社会の社会情勢下で、郊外の住宅地に大型駐車場を備えた総合スーパー系などの郊外型店舗が増加している一方で、従来の都市部の主要駅前周辺の企業や商店などでは、駐車場不足、長引く不景気、高い賃貸料、後継者不足などが原因で、郊外への移転、倒産、廃業が相次ぎ「シャッター通り」の別名が付けられ衰退している厳しい現状であり、隣接する賃貸ビルでもそれまで入居していた企業や商店などの撤退が相次いでいる。貸主としてもビル賃貸料の安定した収入が見込める観点から、消費者金融会社の自動契約機や支店をテナントとして入居させている賃貸ビルが数多く見られる。特に地方都市において、都心の一等地(中心部や駅前など)に入居する例が顕著化しており、割れ窓理論発動で更に衰退に拍車を掛ける問題も発生している。ただ、貸金業規制の強化で消費者金融各社は店舗(特に有人店舗)の大幅削減を予定しているため、ビル賃貸料の安定した収入が見込める時代は終わった。
賃貸ビルを貸金業の事務所として使用する場合、貸主が貸金業の事務所として使用することを承諾した旨の書面を財務局長や都道府県知事に提出しなければならない。そのこともあって貸金業の拠点はある特定の建物に集中する傾向がある。