チエンマイ
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チエンマイ市(Amphoe Mueang Chiang Mai、อำเภอเมืองเชียงใหม่)はタイ・北部にある郡(アンプー)。チェンマイとも。チエンマイ県の県庁所在地(ムアン)でもある。ラーンナータイ王国の首都として、メンラーイ王により1296年4月12日建造された。王国の首都として古くから発展し、ラーンナータイ王国が廃止された現在でも北部の文化・経済の中心である。人口では東北部のナコーンラーチャシーマーを下回るが、その歴史の長さや都市の格から、一般にバンコクに次ぐタイ第2の都市とされている。
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[編集] 概要・歴史
ランナータイ王国の首都はもともとチエンラーイであったが、メンラーイ王によってこの地に遷都された。「チエンマイ」とは都市(チエン)新しい(マイ)、つまり「新しい都市」という意味である。
なお、チェンには環濠に囲まれた城郭都市の意味もあるので、「タイ版新城」と言えなくもないが、姉妹都市提携を結んでいる日本の都市は富山県魚津市である。市街地は碁盤の目状に整えられ、また河(ピン川)が街の東側に配置されるなど、その都市計画には中国の風水思想の影響が強く見られる。その意味で日本の平城京、平安京と似た成立背景を持っていると言えよう。平安京の比叡山延暦寺にあたる寺院が、チエンマイを見下ろす山頂にあるドーイ・ステープである。
中国雲南省からアユタヤに至る、南のシルクロードの中継都市として、盛んに貿易が行われた。1556年~1775年はビルマの支配下に入り、その後はチャクリー王朝に服属した。
[編集] 気候
気候はバンコクより涼しく、乾期(11~1月)は夜間の最低気温が摂氏12度まで下がる事もある。日中の気温は平均摂氏25℃くらいで一年で一番過ごしやすい季節だと言われている。ただ盆地の為か4月の暑気はバンコク以上の温度になることもある。
[編集] 概略
市街地は、四方を堀に囲まれた旧市街と、その周囲に広がる新市街からなる。かつては堀の内側を城壁が囲んでいたが、道路建設のために取り壊され、今ではターペー門などいくつかの門がその名残を留めているのみである。
街からは西南方向にドーイステープが望める。ピン河が街の東側にあり北から南に流れる。またこの川は下流でバンコクのチャオプラヤー川となる。
もともと絹織物、漆器、傘などの手工業で有名であったが、現在では観光地として名高い。ラーンナータイ王国時代の寺院が多数残っているほか、北部山岳地帯のトレッキングの拠点にもなっている。また、毎年4月にはソンクラーン(水掛祭り)、11月にはロイカトーン(灯篭流し)が行われ、この時期にはタイ国内から多くの観光客が集まってくる。
日本人は隣接するランプーン工業団地に勤務する駐在員を中心に数百名が住んでいる。 近頃は定年組のロングステイ先としても人気をはくしている。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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