ネットスケープコミュニケーションズ
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ネットスケープコミュニケーションズ (Netscape Communications Corporation) はジム・クラークとマーク・アンドリーセンらによって設立された、かつて存在したアメリカの企業である。1994年4月4日にモザイク・コミュニケーションズ (Mosaic Communications Corporation) として設立され、同年11月14日にネットスケープコミュニケーションズに社名変更した[1]。1998年、AOLによって買収された。
当初、機能に制限を設けたWebブラウザであるNetscape Navigatorを無料配布し、機能制限のない製品版の購入を促す戦略をとった。事業が成功し、株式公開時に市場が白熱した話は有名である。この後にWorld Wide Webの利用が爆発的に拡大した。
しかし、マイクロソフトはWindows 95の発売と同時にInternet Explorerをリリース。Internet Explorerは当初はMicrosoft Plus!と呼ばれる有償のWindowsの機能拡張セットの一部であったが、後に単体の無償配布を開始。Windows 95の次期バージョンであるWindows 98ではInternet Explorerを標準で搭載しており、Windowsの市場占有率の高さから自然とInternet Explorerの利用者も増えていった。
ネットスケープコミュニケーションズとマイクロソフトのシェア争いは第一次ブラウザ戦争と呼ばれた。しかしネットスケープはなおも有料販売モデルに固執しユーザーの離反を招くこととなったが、ネットスケープはマイクロソフトに対し不公正な競争であると訴訟を起こす。ネットスケープを買収したAOLがマイクロソフトとの間で起こしていた訴訟の和解に伴い、AOLの子会社であるネットスケープの訴訟も取り下げられることとなった。
完全無料化に変更したもののこの時点では既に利用者はInternet Explorerが大きく上回っていたため、ウェブもInternet Explorerを対象としたものがほとんどとなり、新バージョンを出すも欠陥が多く、Windowsとの相性の悪さ、初心者を戸惑わせる複雑な設定項目なども敬遠され、Webブラウザとしての競争力を失った。最終的にシェアは数パーセントにまで落ち込んだ。2006年現在のNetscapeの利用率は1%未満である[2]
1995年に設立された日本法人も2001年をもって撤退している。
2002年にNetscape 7、2005年にNetscape 8をリリースしたが、バージョン8以降英語版以外の公式版はリリースされてない。
製品は親会社AOLの資金で設立したMozilla Foundationに移行し、開発は続けられている。
[編集] 脚注
- ^ Mosaic Communications changes name to "Netscape Communications Corporation"
- ^ en:Usage share of web browsers#2000 to presentの各種ウェブサイトの統計表