ハロン棒
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ハロン棒(はろんぼう)は、競馬における残り距離を示す標識のことである。
元々ハロンという言葉はフランス語の「furlong」からきたもので、競馬場のレーストラックの側面に1ハロン(約201.17m 1マイル=1609mの約1/8相当)ごとにそれを立てて残りレース距離の目安にしてもらうよう設置されている。日本の場合は競走距離の端数(概ね100以下の数字)を切り捨てているため、200m単位でハロン棒を設置しているが、表示されるのは実際の距離の1/100の距離の数字となるため、例えば「8」だと残り800m、「16」は1600mをそれぞれ意味していることとなる。なお、日本ではゴールまで残り3ハロンの地点を「三分三厘」と呼ぶことがある。
かつては残り100mのところにもハロン棒があったが、ケント・デザーモ騎手の誤認事件があって、1997年には全てのJRA競馬場から撤去された。
新潟競馬場の芝コースは内と外が距離が違う為に2種類のハロン棒を合体させたバージョンとなる。阪神競馬場も2006年の冬季以降に内と外のコース距離が変わる為にこの様な合体版の形を採用している。京都競馬場は内コースのハロン棒は大きく出すが外コースの同棒は小さいハロン棒(内回りの半分の大きさ)で表示する。
地方競馬の大井競馬場では、スタンド改築工事に伴う競走施行距離の変更に伴い、コース内の一部のハロン棒の表示が「1.9」「0.9」などに書き換えられていた。現在は元に戻されている。