バニーガール
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バニーガールは、コスチュームプレイ(コスプレ)の一種で、ウサギをイメージした露出度の高い衣装を着た女性。もしくは、その服装をしたキャバレーの接待やテレビのバラエティー番組のアシスタントなどを指す。衣装自体はバニーコート、またはバニーガールコスチューム、バニースーツやバニー服などと呼ばれる。
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[編集] バニーガールの歴史
[編集] 起源
バニーガールの発祥そのものは不明(女性に対する愛称の一つとしてBunnyが使われる為)とされているが、現在一般的にイメージされるバニーガール及びそのコスチュームは、アメリカの男性向け雑誌「プレイボーイ」を発行するPlayboy Enterprises, Inc.が運営していたPLAY BOY CLUBのウェイトレス、コンパニオンの衣装としてプレイボーイのイメージマスコットのウサギをイメージしてデザインされた物である。
プレイボーイのマスコットであるウサギは元々発情期のオスをイメージしたものだったが、その後雑誌との連動企画で運営された高級クラブ「プレイボーイクラブ」のホステスのユニフォームとしてバニーガールが登場した。
1996年に放送されたテレビ東京の番組「知ってど~するの?」において、そのウサギはオスをイメージしたと解説されたが、これはPLAY BOYのマスコットが雄ウサギである為である。
[編集] 反発
「プレイボーイクラブ」のバニーガールたちは、女性という性を男性たちの楽しみのために商品化しているとの非難がフェミニストたちの間から起こり、グロリア・スタイネムが自らバニーガールの募集に応じて潜入。その楽屋裏の一部始終を『ブレイボーイクラブ潜入記』として執筆。アメリカだけでな く、世界中でセンセーショナルな話題を呼び、スタイネムとへフナーの間では長く裁判で争われた。
[編集] 日本での普及
日本では1965年に放送を開始した日本テレビ系の深夜放送番組「11PM」のアシスタントの女性がバニーコートを初めて着用したが、当時PTAから「青少年に悪い影響を与える」というクレームがついた程だといわれている。
TVでは、バラエティー番組の女性アシスタントが着用することが多い。「欽ちゃんの仮装大賞」が最も有名な例だと思われるが、子供の出演が多いことを考慮したせいか、最近では露出度が少ないコスチュームに変更されている。「くりぃむしちゅーのたりらリラ~ン」の藤原美栄、「テレつく!」の松永瑠里などグラビアアイドルをバニーガールに起用するケースが多いが、ドラマの中でも著名女優が役柄の中でバニーコートを着用することもある。
- (例)
- 「水中花」(1979年)の松坂慶子
- 「私をスキーに連れてって」(1987年)の高橋ひとみ
- 「セーラー服反逆同盟」(1986年-1987年)の森口博子、山本理沙ら
- 「ロングバケーション」(1997年)での山口智子
- 「億万長者と結婚する方法」(2000年)の藤原紀香、とよた真帆、宝生舞(藤原はその後2003年放送の「あなたの人生お運びします!」でも同様に行った)
- 「おかみさんドスコイ!!」(2002年 ドラマ30)の宮村優子
- 「愛すクリ~ムとMyプリン」(2006年)のCDジャケットでの美勇伝
- 有賀さつきがフジテレビジョンのアナウンサーとしてデビューしたときの最初の仕事もバニーガールだったといわれている。
更にはバニーガールのコスプレを愛好するキャンギャル、グラビアアイドルが集結したユニットも登場した。
また最近ではパーティーの仮装用などとして、ホームセンターなどの大型雑貨店などで一般に市販もされている。しかし、パーティーグッズとして売られている1万円以下のものは作りが安っぽく、本格的な衣装を求める場合には、3万円から7万円程度のものを専門店やインターネットによる通信販売により購入するケースが一般である。
[編集] バニーコート
一般的にはウサギの耳をかたどったヘアバンド(カチューシャともいう)を頭に取り付け、体の胴体部分にはハイレグ・レオタードにウサギの尻尾の飾りをつけて着用する。ハイレグ・レオタードはスポーツ用のそれとは違って、胸部の山と谷をクッキリと見せるようにするため、肩の引っ掛けが目立たないように透明・ビニール製の紐や金具などで胸部面と背面を支えるもの、あるいは胸下部のボーン及び背中のファスナー(チャック)のみを支えにする場合もある。レオタードによっては腰の辺りにウェスト・アジャスターと呼ばれるリボンが付けられているものもある。
更に首の部分にカラーと蝶ネクタイ、両手首にはボタンがついたカフスを取り付け、足の部分にストッキング(網タイツ)を着用する。なおヘアバンド、ハイレグ・レオタード、蝶ネクタイは殆ど色を揃えることが多い。タキシードまたは燕尾服が起源となっているせいか、色は黒のケースが多いが、赤や青、中には金色のケースもあり、バラエティーに富んでいる。
またこのレオタードの上に燕尾服(テール・コートともいう)を着用することもある。レオタードに代えて上半身にノースリーブのブラウスと燕尾服風の衣装、下腹部から太ももあたりにハイレグのパンティ風またはローレグのブルマー風の衣装を着る場合もある。インターネット通信販売されているのは、レオタード風のものが主流であり、ノースリーブの燕尾服風のものやハイレグパンティ風・ローレグブルマー風は現在のところ販売されていないようだ。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- バニーガール テーラーバニーガールコスチューム専門店