バリオニクス
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?バリオニクス Baryonyx |
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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バリオニクス (Baryonyx ) は、イギリスで発見された獣脚類の一種。白亜紀前期に生息し、体長は8~10 mであった。魚食性の恐竜だったのではないかと見られている。
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[編集] 特徴
[編集] 大きな爪
バリオニクスの身体的な特徴として、前足の指一本についた30cm大の大きなツメがある。これは「重々しいツメ」を意味する学名のの由来にもなっている。このツメを熊のようにふるって魚を突き刺したか、あるいは重い体を岸で支えるためだったとする仮説もあるが、実際のところそのような証拠はあがっていない。発見当初はこの鉤爪は巨大なドロマエオサウルス類の第二趾の爪と考えられていたが、その後の調査によりこれが前肢の爪であること、この動物はドロマエオサウルス類ではなく今まで知られていた恐竜には無い特徴を持った非常に興味深い動物であることが判った。
[編集] 魚食い恐竜
バリオニクスが魚食であるという説が持ち上がったのは、発見当時、消化器系があった場所から魚の鱗と見られる化石が発見されたことによる。また、バリオニクスの歯はスピノサウルスと同様に表面が滑らかで後方に反り返っておらず、肉食であるとされるティラノサウルスなどと明らかに異なる特徴を持っていた。ティラノサウルスの場合、歯にはステーキナイフのようなぎざぎざがあるのだが、バリオニクスやスピノサウルスにはそれがなく、代わりに縦方向のすじがついていた。ゆえにこれらの歯は滑りやすい魚などにしっかりと突き刺し、飲み込むためのものだという魚食説が発生した。この特徴は魚食である現生のワニとも共通している。当時イギリスを含むヨーロッパは島嶼であり魚食に適していたともいえる。しかしながら現生のワニがそうである様に魚食のみならず他の草食動物(この場合はイグアノドン類)を襲うこともあっただろうとされる。
[編集] 分類上の位置
スピノサウルスと共にスピノサウルス科(Spinosauridae)を形成してと考えられる。詳細についてはこちらを参照。
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