フロックコート
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フロックコート(英:Frock Coat)はモーニングの前の昼間の男性正礼服。その当時はダブルであった。
フロックとは、16世紀頃のヨーロッパの農民が、労働着として着用した、長い袖の付いた丈が膝まである服であったが徐々に形式昇格が起こった。そのためダブルの形になり、上等の布地を使い、洗練された仕立を施すことで一般市民の外出着になった。今でも修道士の着る袖の長い修道士服はフロックと呼ばれる。
18世紀、シャツ、ベスト、ズボンにネクタイ、フロックコートを加えることで英国紳士の一揃いになった。フロックコート、ベスト、スラックスの組み合わせは、現代のスーツの原点となった。第2次世界大戦頃までは各国の海軍の礼装としても広く用いられていた(軍服参照)。
現在ではフロックコートは、カジュアル化しダブルだったものがシングルになり、結婚式で使われるくらいになった。
礼服として着用の際は、必ず立衿シャツとアスコットタイを組合せる。
[編集] 関連項目
- 軍服_(大日本帝国海軍)#礼装(フロックコートが用いられていた。)
- ファッション