プーケット県
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統計 | |
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県庁所在地 | プーケット市 |
面積 | 543.0km² |
人口 | 249,446人 (2000年) |
人口密度 | 459人/km² |
ISO 3166-2 | TH-64 |
地図 | |
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プーケットはタイ・南部にある県で、タイ国内の県としては唯一の島である。隣接する県はないが、パンガー県と橋でつながっている。
目次 |
[編集] 地理
美しいビーチに富み、タイ最大の国際観光地として発展してきた。プーケット最大の祭りベジタリアン祭りでは、神の威力を証明するために鉄パイプ、茨などを体の至る所に突き刺し街中をパレードする祭典が有名である。プーケットへはバンコク又はシンガポール経由にていくことができる。
プーケット島はタイ最大の島でもある。クラ地峡から440キロも続く山脈の一角であるため、島の地形は全体的に高低差が激しい。プーケット県全体の最高峰は1138mのプラミー山であるが、プーケット島の最高峰は529メートルのマイターシップソン山である。
県内の70%は森林地帯である。西海岸には砂浜のビーチが広がり、東海岸には粘土質の砂浜が広がる。島の最南端はレームプロームティップと言い、夕焼けを見るスポットになっている。
島は美しいことで知られるアンダマン海に接しており、ビーチ、ダイビング、クルージングなどの観光資源に恵まれている。タイ国内の数少ない狂犬病撲滅地帯でもある。
[編集] 経済
16世紀から錫の産出が盛んであり、華人が渡来し古くから働いていた。しかし1985年の錫危機により錫の値段が暴落したので、現在はほぼ壊滅状態にある。近年のプーケットの経済は、世界最大のゴム産業と観光で支えられていて、タイでもっとも平均日収の高い県でもある。
[編集] 歴史
プーケットは昔、マレー語でタンジュン・サラン(Tanjung Salang)と呼ばれたが、聞き間違えたイギリス人によって、タラン島(Thalang)、ジャンク・セイロン(Junk Ceylon)などと呼ばれた。現在の県名であるプーケットは、マレー語の「丘」と言う意味をもつ「ブギット(Bugit)」から来ているという。
プーケットの歴史上において、タークシン王がミャンマーからタイ全土の領土を取り返した後、1785年(タイ仏暦2328年)に再びミャンマーに攻撃されたことが重要である。このとき、イギリス東インド会社のサー・フランシス・ライトはミャンマーがプーケットをねらっていることをプーケットの自治体に告げた。すでに引退していた知事の妻、クンイン・チャンは妹のムックと共同で兵を集め、一ヶ月後おそってきたミャンマーを撃退した。ラーマ1世はこれに非常に感激し、二人の女傑にターオ・テープカサットリーとターオ・シースントーンの称号を送った。
ラーマ5世の時代には、プーケットは錫の産出に関する行政の中心区となった。1933年(タイ仏暦2476年)には、プーケット県として独立した。1967年本土と結ぶサラシン橋が完成し、1976年にはプーケット国際空港がオープンして、1980年代以降世界有数のリゾート観光地として発展してきた。
2004年12月26日、スマトラ島沖地震によって発生した大津波に襲われ、多数の死傷者を出し、ホテル・レストラン・商店などの観光施設が破壊されて大打撃を受けた。その後、復興は急速に進み、国際リゾート地を目指しビーチ通りの区画整理などがすすめられ特にパトンビーチではきれいなビーチロードが完成、観光客も多く戻ってきた。
[編集] 観光地としてのプーケット
プーケットは1年中気温が高く海水浴ができる地として世界中の旅行者に人気がある。特に乾季である12月~3月頃に旅行者が数多く訪れる。ビーチはプーケット最大のパトンビーチを初め、海水が特に綺麗な数々の小規模のビーチがあり、ジェットスキー、パラセイリング、シュノーケリング、スキューバダイビングなど豊富な楽しみ方がある。ただし、波は高くないためサーフィンをするにはあまり適していない。飲食もシーフードを初め、伝統的なタイ料理や各国の料理が比較的安価で楽しめる。タイ式マッサージも忘れてはならない。
また、夜になるとビーチの近辺では数多くのバー、ディスコ等が開店し、一層盛り上がりを増す。バーなどから流れてくる大音量の音楽は近辺のホテルの部屋にいても聞こえてくる程である。その他にもビリヤード、ムエタイ観戦、バンド演奏、ニューハーフショーなどエンターテインメントが充実している。プーケット最大の歓楽街であるパトンビーチのすぐ横にあるバングラ通りには深夜まで数多くの観光客で賑わっている。その代わり、午前中は比較的人の行き来は少なく、飲食店や土産物店等も午後から開店する店も多い。
小さな路面店などでは商品に値段はついておらず基本的に交渉で値段が決まる。タイ名物のトゥクトゥク(ただしバンコクとは形状が異なる)も同様。
[編集] 民族
プーケットの住民はタイ人、華人、シー・ジプシーや、先進国の外国人滞在者・観光客など。住民の17%はムスリムである。
[編集] 県章
前述のターオ・テープカサットリーと、ターオ・シースントーンがデザインされている。 県木はPterocarpus indicus、県花はブーゲンビリア。 |
[編集] 行政区
プーケット県は3の郡(アンプー)に分かれ、その下に17の町(タンボン)、103の村(ムーバーン)がある。
郡 | |
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