ペルガモン
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ペルガモン(Pergamon)は、アナトリア北西部の歴史的都市。現トルコ領のベルガマにあたる。
紀元前2世紀から1世紀にアッタロス朝ペルガモン王国の都として栄えたヘレニズム都市で、紀元前1世紀にペルガモン王アッタロス3世の遺贈として領内のギリシア諸ポリスを除いた全領土をローマ帝国に寄贈することによってローマ帝国の属州となった後もアナトリアに置かれた属州アシアの中心となり、ローマ都市として繁栄を続けた。
現在も遺跡はベルガマ市に残されており、また遺跡からの出土品の多くはドイツのベルリンにあるペルガモン博物館に収蔵されている。丘の上にあるこの遺跡は劇場や神殿があり、ヘレニズム文化が栄えたかつてのペルガモンの繁栄をしのばせるものである。
ペルガモンの図書館は一時アレクサンドリアの図書館に次ぐ規模に達し、パピルスの品不足のためもあったがエジプトのプトレマイオス王朝からパピルスの輸出を止められたほどである。そのため同国でパピルスの代替品として羊皮紙の生産と使用が奨励された。ヨーロッパで羊皮紙を表す言葉はペルガモンを語源としている。