ユッカ
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ユッカ(イトラン,英語ではYucca(ヤッカ))はリュウゼツラン科ユッカ属の植物の総称。40から50の種があり、多年草、低木または高木である。丈夫で剣状の形をした葉のロゼットと、白または白っぽい花の大きな塊で良く知られる。北アメリカ、中央アメリカおよび西インド諸島の暑く乾燥した地域が原産である。
ユッカは非常に特殊な受粉システムを持っている。受粉はユッカガによっておこなわれる。ユッカガはある植物の雄しべから別のものの柱頭に花粉を運び、同時に花の中に産卵する。その後幼虫は成熟途中の種子を食べるが、それはほんの一部である。
ユッカは観賞用として広く育てられている。また、多くのユッカは果実、種、花、花の茎まれに根が食用になる。
[編集] 主な種
- Y. glauca
- Y. gloriosa
- 和名アツバキミガヨラン。北アメリカ原産。茎は短い。花期は7~9月頃で白い鐘形花を多数咲かせる。
- Y. recurvifolia
- 和名キミガヨラン。北アメリカ原産。1.5~2mくらいの高さになる。花期は6~8月頃で黄白色の花を多数咲かせる。
- Y. smalliana
- 和名イトラン。北アメリカ原産。1.5~2mくらいの高さになる。花期は7~8月頃で緑白色の花を多数咲かせる。
- Y. elephantipes
- 和名メキシコチモラン。俗に「青年の木」といわれるものの多くは、本種である。鉢植えの観葉植物の状態と自生のものとでは相当印象が違う。