ロヒール・ファン・デル・ウェイデン
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ロヒール・ファン・デル・ウェイデン(Rogier van der Weyden, 1400年頃 - 1464年)は、初期フランドル派の画家。
ヤン・ファン・エイクと並ぶ初期フランドル派の代表的画家だが、ファン・エイクと違って署名や年記のある作品は知られず、その生涯にも不明な点が多い。現在のベルギーにあるトゥルネという街で、同地の画家ロベルト・カンピン(ロベール・カンパン)に弟子入りしたロジェ・ド・ラ・パステュール(「牧場のロジェ」)という画家の存在が知られるが、これが後にブリュッセルで活躍したロヒール・ファン・デル・ウェイデン(「牧場のロヒール」)と同一人物であるとされている。北方絵画の常として、彼の絵画も徹底した写実表現が基礎になっている。登場人物の身振りや表情に、激しい宗教的感情があらわになっているところが、ウェイデンの作風の特色である。祭壇画の大作のはか、肖像画にも優れたものがある。