ローラースケート
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ローラースケート(Roller-Skate)とは、合成樹脂製のウィル(ホイール・wheel)と呼ばれる車輪に相当するものを専用のプレートに取り付け、さらにそれを靴に取り付けて地上を滑ることが出来るようにしたもの。アイススケートのスケートシューズのように専用のスケートシューズのようなタイプのものもあれば、ベルト固定式で様々な靴に着脱可能のタイプのものもある。ローラースケートをする時は、必要に応じてニーパッド・エルボーパッド・ヘルメット・リストガードといった防具を着用する(ケガや事故の防止の為、極力防具を着用するのが望ましい)。
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[編集] アメリカにおけるローラースケート
ローラースケートは、元々[[
[編集] 日本におけるローラースケート
日本では1970年代頃より始まった「ローラーゲーム」と呼ばれるローラースケートを使った競技が存在し子供達の間で一躍ブームとなった。 かつては、ローラースケートを履いて歌ったり踊ったりするアイドルグループ「光GENJI」も存在していた。
また「ジャニーズJr.」の「Kis-My-Ft.2」もローラースケートを履いてのパフォーマンスをしている。
[編集] インラインスケートの登場
元々のローラースケートは自動車の車輪のように前方・後方にそれぞれウィルを2個ずつ配置するタイプのものだったが、1990年代に入るとアイススケートの滑る部分(ブレード)のように、ウィルをタテに4個配置したタイプのもの(インラインスケート)が現れ、現在ではこれが主流になっている。
使用するウィルはやや扁平のものを用いる。従来のローラースケートとの違いとしては他に、ブレーキの役目をするゴム製のストッパーが従来では前についていたものがインラインスケートでは後ろについているといったことがあったり、スキーのブーツを思わせる専用のスケートシューズ固定式で、主にバックルなどを使って固定する方式になっているなどの違いがある。
インラインスケートは従来のローラースケートより直進性に優れ、スピードが出やすい特性を持つ。その特性を生かして、ロードレース、マラソン競技などがインラインスケートになってから盛んになった。
ローラーブレードと呼ばれることもあるが、ローラーブレードはローラーブレード社の商標であり、本来はローラーブレード社製のインラインスケートのみを指す。
日本でのインラインスケートの大会としては、岐阜市で毎年秋に開催される「国際インラインスケート岐阜長良川大会」が有名。
スキーなどのオフトレなどにも活用されている。スノースキーに比べて横ズレを起こさないため、より正しい荷重をしないとターンが出来ない。
[編集] ローラー付シューズの登場
2000年代に入ってから、スニーカー・運動靴の靴底(かかと部分のあたり)に1個または2個のウィルを埋め込んだ「ローラー付シューズ(ヒーリーズ)」が日本に登場した。発祥はアメリカである。子供を中心に人気を集めているが、スーパーマーケットやデパートなどでローラー付シューズで滑走する子供がケガをしたり、人や物にぶつかって事故になるといったことがやや問題となっており、最近ではローラー付シューズを履いた人の入場を禁止するところも少なくない。
[編集] ウィルについて
ローラースケートに使用するウィルは、スケートをする場所によって様々に使い分けると快適なスケーティングが楽しめる。一般にウィルの硬度はAで表されるが、アウトドアなどのアスファルト上では85A~105Aの硬い硬度のものを、インドアなどの専用リンク・ランページでは比較的柔らかい75A~85Aを用いるとよい。
[編集] 日本のインラインスケート事情
日本では、道路交通法の関係上交通量の多いところでインラインスケートをすることは禁止されており、また公園でも設備が傷む・やすらぎの場としての風紀を乱す等の理由から禁止されていることが多い。その為、アメリカと比較するとやや窮屈な思いをしなければならない一面もあるが、一部のスポーツ公園やボウリング場などにおいてインラインスケートリンクが併設されていることもあるので、存分にインラインスケートを楽しみたい人はそこを探してみるのもいいであろう。また、アグレッシブインラインスケートはスケートパークで楽しめるところがある。レーシング用には縦に5つウィルが付いたものを利用する人が多い。それにより速度を向上させることができる。またホッケー用には縦に4つ並んだそれぞれ大きさの異なるウィルを用いることが多い。
[編集] アグレッシブインラインの登場
近年「アグレッシブインライン」と呼ばれるジャンプ台を利用してジャンプする「エアー」、階段の手すりなどに飛び乗り滑り降りる「グラインド」などを行う新しいジャンルが登場した。
過去「スタント」としてローラースケートの時代から存在したジャンルであるが、ギアがインラインスケートになり、よりスピードが出るようになり、安定性がましたため飛躍的に進歩した。スケートで普通に平地をすべるのに飽きたスケーターたちの中で、ジャンプをしてみたり、手すりに飛び乗ってみたり、そういう遊びが流行するようになり、それがジャンルとして定着したものである。
登場当初には使用するインラインスケートは通常の地面を滑るインラインスケートと区別はなかったが、ジャンルが進化するに伴い、より技を容易に、安全に行えるようにアグレッシブインライン専用のインラインスケートが開発されメーカーから発売されるようになった。アグレッシブインラインスケートを専用でないインラインスケートで行うことは非常に危険なため絶対に避けるべきである。
アグレッシブインラインをするための場所として各地にスケート場「スケートパーク」が作られている(正確にはスケートボード、BMXなどと合同で使う形式のものが大多数である)。スケートパークではアグレッシブインラインの技術を競う大会なども開かれている。プロスケーターによるワールドプロツアーなども行われている。
大会の競技種目は広い敷地にジャンプ台(セクション)や手すり(レール)を配置したコースを使用して競う「STREET(PARK)」競技と、半円のジャンプ台(ハーフパイプ)を使用して競う「VERT」競技が主な種目。
採点の基準は各大会によって若干異なるが、
「エアートリック」…空中でのジャンプ、回転トリック
「グラインドトリック」…ハンドレール(手すり)やカーブ(縁石)などでウィール以外の場所ですべるグラインドトリック
「ルーティン」…すべる際のラインの選び方や技のつながりなど
「スタイル」…独自性
「インパクト」…意外性
などが主な採点基準である。
ちなみに「VERT」競技では安床栄人、安床武士の兄弟の技術力が世界でも飛びぬけており、ワールドプロツアーにおいて現在常に優勝を争う常連となっている。
ただし、アグレッシブインラインはこのような競技大会の側面だけでなく、スケートボードのような、ストリートカルチャーとしての側面も併せ持つ。
主に街中(ストリート)においてゲリラ的にグラインドなどを行ったりする「リアルストリート」というジャンルが確立されている。
アグレッシブインラインスケーターはこのようにアスリートとしての側面と、アーティストとしての側面の両方を併せ持つ。
[編集] 関連項目
- スケートボード
- キックボード
- アイススケート
- ヒーリーズ
- ローラーゲーム
- 光GENJI
- とんでも戦士ムテキング
- スターライト・エクスプレス
- カードキャプターさくら
- Kis-My-Ft2
- 魔神英雄伝ワタル
- エア・ギア
- ジェットセットラジオ