全国珠算競技大会クリスマスカップ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
全国珠算競技大会クリスマスカップ(ぜんこくしゅざんきょうぎたいかいくりすますかっぷ)は毎年12月のクリスマスに最も近い土曜日と日曜日に行われる珠算の全国大会である。通称クリスマスカップ。大会名の後には西暦年が入る。
目次 |
[編集] 主催
- さいたま珠算連盟
[編集] 共催
- さいたま商工会議所
[編集] 後援
- 埼玉県
- 埼玉県教育委員会
- さいたま市
- さいたま市教育委員会
- 埼玉県商工会議所連合
- 全国珠算学校連盟
- 川口珠算協会
- NHKさいたま放送局
- テレ玉
- 埼玉新聞社
- 朝日新聞さいたま総局
- 毎日新聞さいたま支局
- 読売新聞社東京本社さいたま支局
- 日本経済新聞社さいたま総局
- 共同通信社さいたま支局
- 東京新聞社さいたま支局
- 朝日新聞少年少女スポーツ
- 国際ロータリー第2770地区第1グループ
- 浦和ダイヤモンドロータリークラブ
- 埼玉県高等学校PTA連合会
[編集] 概要
- 他の全国大会は主催する珠算連盟に登録し、都道府県予選を通過したり、や検定試験の取得段位の基準を超えたりしなければ本選に出場できないが、今大会は出場資格はなく、そろばんをやっている人ならば誰でも出場可能である。そのため参加人数は年々増加し、近年は1000人を超えており、日本一規模の大きい全国珠算競技大会である。
- 他の全国大会では年齢別に区別されることがあまりないが、今大会は小学4年生以下の部、小学5,6年生の部、中学生の部、高校生の部、一般の部(大学生、社会人)と細かく分類される。また、5つの部門とは別に年齢に関係のない日本一決定戦がある。
[編集] 競技の進行と内容
[編集] 1日目(土曜日)
12:00開会
- 小学4年生の部
- 個人総合競技1回戦
乗算、除算、見取算の3種目を各種目5分間で行う。1種目1問2点で50問100点満点で3種目で300点満点で競う。A問題をやる。月刊珠算誌サンライズのアバカスサーキットF1の問題と同程度である。アバカスサーキットでは暗算で正答すれば2点、そろばんで正答すれば1点だが、今大会は暗算で正答してもそろばんで正答しても2点である。なお見取算は加減算の問題もある。 A問題の内容は以下の通り。
種目名 | 1~10題目 | 11~20題目 | 21~30題目 | 31~40題目 | 41~50題目 |
---|---|---|---|---|---|
乗算 | 2桁×2桁 | 3桁×2桁 | 3桁×3桁 | 4桁×3桁 | 4桁×4桁 |
除算 | ÷2桁=2桁 | ÷2桁=3桁 | ÷3桁=3桁 | ÷3桁=4桁 | ÷4桁=4桁 |
見取算 | 2桁7口 | 2桁10口 | 3桁5口 | 3桁10口 | 3桁15口 |
見取算終了後、3種目分の問題用紙を回収し、採点委員が採点する。
-
- 読上暗算競技
まず予選を行う。競技委員が3問読み上げ、2問以上正答すれば次の予選を回答することができる。予選を繰り返し、30人くらいになったら決勝を行う。その人たちは入賞となる。予選とは違い、1問誤答したら次の問題は回答できなくなる一算落としである。競技委員が1問ごとに読上げ、誤答したら誤答した人数に応じて順位が確定する。そして最後の1人なるまで読上げる。
-
- 読上算競技
読上暗算競技と同じ流れで競技する。
-
- 個人総合競技2回戦
まず1回戦の得点上位50人ぐらいを発表し、その人たちが2回戦進出となる。A問題を各種目3分で行う。見取算終了後、回収し、採点委員が採点する。
-
- 英語読上算競技
英語で読上算をする。読上暗算競技や読上算競技と同じ流れで進行する。
-
- フラッシュ暗算競技
スクリーンに表示される数字を足していくだけである。読上暗算競技や読上算競技、英語読み上げ算競技と同じ流れで進行する。
-
- 休憩
個人総合競技2回戦の採点のためにある。シャトレーゼのケーキ1ピース(味は毎年違う)とアサヒ飲料の250ml缶飲料(三ツ矢サイダー、バヤリース、お茶のなかから1つ選択)が支給される。小学生の多くはケーキが1番の楽しみである。
-
- 個人総合日本一決定戦
2回戦の得点上位10人が発表され、10人は壇上に移動する。それ以外の2回戦出場者は2回戦の得点の順番がそのまま個人総合競技の順位になり、11位から30位の人は入賞となる。上位10人は競技委員が抽選した種目を1分間で行う。問題の内容は1回戦の41~50問目と同程度の問題が6問である。6問回答したら挙手をし、競技委員が問題用紙を回収し、採点する。1分経過したら、挙手できなかった人は競技を止めて問題用紙を競技委員に渡し、採点してもらう。10人の中で点数が最も悪い人は順位が確定し、元の席に戻る。(最も悪い人が2人以上いた場合は挙手が最も遅かった人が脱落となる。)これを2人になるまで繰り返す。2人になったら乗算、除算、見取算を1分間で行う。問題の内容は先程と同じである。流れは先程と同じである。1種目目は競技委員が抽選し、2種目目は1種目目の敗者が残りの2種目から選ぶ。3種目目は残った種目である。先に2種目先取した人が個人総合競技日本一となる。
- 小学5、6年生の部
- 個人総合競技1回戦
制限時間も問題の内容も小学4年生以下の部と同じであるが、採点は隣の選手との交換採点である。採点に異議があった場合は競技委員にその旨を言う。交換採点終了後、競技委員は300点満点の選手に起立しせてもらい、起立した人数を数えて着席させる。その後どんどん点数を下げてそれに該当する点数の選手に起立してもらう。起立した選手の合計が50人ぐらいになったら、やめる。起立した選手が個人総合競技2回戦進出となる。
-
- 個人総合競技2回戦
制限時間も問題の内容も小学4年生以下の部と同じである。ここは競技委員が採点する。
-
- 読上暗算競技
-
- 読上算競技
-
- 英語読上算競技
-
- フラッシュ暗算競技
-
- 休憩
-
- 個人総合競技日本一決定戦
問題の程度は小学4年生以下の部と同じである。
17:00 閉会
[編集] 2日目(日曜日)
9:00開会
- 中学生の部
- 個人総合競技1回戦
A問題を各種目5分で行う。採点は交換採点となる。
-
- 個人総合競技2回戦
1回戦の上位50名くらいが対象となる。B問題をやる。制限時間は各種目5分でB問題をやる。ここは競技委員による採点である。B問題の内容は以下の通り。
種目名 | 1題目~10題目 | 11題目~20題目 | 21題目~30題目 | 31題目~40題目 | 41題目~50題目 |
---|---|---|---|---|---|
乗算 | 4桁×3桁 | 4桁×4桁 | 5桁×4桁 | 5桁×5桁 | 6桁×5桁 |
除算 | ÷3桁=4桁 | ÷4桁=4桁 | ÷4桁=5桁 | ÷5桁=5桁 | ÷5桁=6桁 |
見取算 | 4桁8口 | 4桁12口 | 5桁7口 | 5桁10口 | 5桁15口 |
-
- 読上暗算競技
-
- 読上算競技
-
- 英語読上算競技
-
- 昼食・休憩
ここでケーキとジュースが支給される。
-
- フラッシュ暗算競技
-
- 個人総合競技日本一決定戦
他の部門と流れは同じだが、問題はB問題の41題目から50題目と同程度の問題である。
-
- 表彰・閉会
- 高校生・一般の部(同時進行で行われる)
- 個人総合競技1回戦
B問題を各種目5分で行う。交換採点である。2005年大会まではA問題を各種目制限時間5分の1回戦をして1回戦の得点上位50名くらいが今の1回戦と同じことをやる2回戦と進行していたが、2部門を同時にやるため時間がかかり、終了時間が遅れ、後に行われる日本一決定戦の開始時刻が予定より遅れていたため、2006年大会から1回戦をやらず、いきなり2回戦をやる形式に変更した。
-
- 読上暗算競技
-
- 読上算競技
-
- 英語読上暗算競技
-
- 昼食・休憩
-
- フラッシュ暗算競技
-
- 個人総合競技日本一決定戦
中学生以上の部と同じ程度の問題で行う
-
- 表彰・閉会
14:30閉会
- 日本一決定戦
- 個人総合競技予選
B問題を各科目制限時間3分で行う。配点は1問2点である。制限時間内に全ての問題を解く人は本の一握りである。採点は競技委員による採点である
-
- 読上暗算日本一決定戦
7桁~16桁(百万~千兆)の問題を正解する選手もいる。
-
- 読上算日本一決定戦
超高速で読上げられ、凡人は聞いていて何を言っているかすら分からない。
-
- 英語読上算日本一決定戦
大学入試のリスリング以上の速さで読上げられ、やはり凡人には何を言っているのかが分からない。
-
- フラッシュ日本一決定戦
決勝戦なると3桁15口1.8秒(3桁の数字が1.8秒間に15個出る)にまで速くなり、凡人は数字を読み取ることすらできない。
-
- 個人総合競技日本一決定戦
中学生の部、高校生の部、一般の部の日本一決定戦と同じくB問題の41~50問目の問題と同程度の問題を制限時間1分で行う。流れは3つの部と同じである。見ていると心が震えるほどすさまじい戦いになる。ぜひ1度は見ておきたいものだ。
-
- 表彰、閉会
17:00閉会 閉会後、懇親会が開催される。(有料)