兼高かおる世界の旅
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兼高かおる世界の旅(かねたか-せかい-たび)は、1959年12月13日から1990年9月30日にかけて約30年の間TBS系で毎週日曜日朝に放映された紀行番組である。
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[編集] 番組概要
ジャーナリストの兼高かおるが、ディレクター、プロデューサー、レポーター、ナレーターすべてを兼ね、世界各地160ヶ国を取材した映像を放映していた。
単に映像を放映するのではなく、兼高かおるが、芥川隆行に旅行の状況を語るナレーションがついていたのが特徴である。 兼高の美貌と独特の“~ですの”調の上品な「山の手言葉」の解説が作品の品位を高め、多くの視聴者を惹きつけ高視聴率を保ち続けた。 ジョン・F・ケネディを初め、多くのVIPとの会見を実現させ、それが成功したのも偏に兼高の魅力とパーソナリティに負うところが多いと考えられる。 海外旅行が高嶺の花だった時代、日曜日の朝、庶民にひと時の夢を提供し続けた番組とも言えよう。
番組開始当初はパンアメリカン航空が協賛していた。後にスカンジナビア航空に代わっている。番組のテーマ曲は映画『八十日間世界一周』のテーマが使用されていて、番組の雰囲気を盛り上げていた。
また「金曜テレビの星!」ではこの番組の最終回の模様がスペシャルとして放送された。
兼高は番組終了後、そのイメージを買われて横浜市山下公園の「横浜人形の家」の館長に就任している。
兵庫県の淡路ワールドパークONOKORO公式ホームページ内に1985年に淡路島において開催された“くにうみの祭典”のメイン会場の一施設として「兼高かおる旅の資料館」が建設された。
余談だが、この番組終了の2週間前には同じ長寿紀行番組のすばらしい世界旅行(日本テレビ系)が終了している。老舗キー局の全国ネットの長寿紀行番組が同月に終了するという珍事が起きた。
[編集] スポンサー
放送開始当初から三井物産→三井グループ。1977年から三洋電機(及び同社グループ)。1987年から関西ペイントの1社提供番組だったが、最末期は複数社提供となった。
三洋電機グループ提供時代にはヒッチハイク枠で同社の石油ファンヒーターの回収CMをおこなったことがあった。
[編集] 二ヶ国語放送
TBSが音声多重放送を開始時からこの番組は二ヶ国語放送となり(初めの二ヶ国語放送は1978年11月26日)、副音声で英語によるナレーションを放送していた。英語吹き替えは提供クレジットに至るまで徹底していた。
ニュースを除けばソースが外国語ではない"英語吹き替え番組"は珍しい。ちなみに芥川隆行役は若い男性が吹き替えを行った。
[編集] 放送時間
日曜日の午前中に放送されていた。
- 番組開始当初は10:30~11:00
- その後、1977年3月26日までは、11:00~11:30。
- 1977年4月3日より1987年9月27日までは、9:00~9:30。「クイズ 世界をあなたに」という関口宏司会の番組開始に伴うものである。
- 1987年10月4日からは8:00~8:30に移動した。「関口宏のサンデーモーニング」の放送開始に伴うものである。CBCでは9:30~10:00の放送だった。
[編集] スタッフ
制作プロデューサー=
荒澤邦夫
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