北越 (列車)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

北越（ほくえつ）は、東日本旅客鉄道（JR東日本）が金沢駅～新潟駅間を北陸本線・信越本線経由で運行する特別急行列車。

特急「北越」北陸本線　福岡〜石動

[編集] 運行概況

[編集] 停車駅

金沢駅 - （津幡駅） - （石動駅） - 高岡駅 - （小杉駅） - 富山駅 - （滑川駅） - 魚津駅 - （黒部駅） - （入善駅） - （泊駅） - 糸魚川駅 - 直江津駅 - 柿崎駅 - 柏崎駅 - 長岡駅 - 見附駅 - 東三条駅 - 加茂駅 - 新津駅 - 新潟駅

（）内＝一部列車が停車

[編集] 使用車両

JR東日本新潟車両センター所属の485系電車（一般車および3000番代）6両編成。「いなほ」と共通運用となっている。
交直流対応の485系であるが、その性能（交-直直通）を発揮している数少ない列車でもある。
特急列車だが、3000番台のLED案内では「Limited Express」ではなく「Super Express」と表示される。
グリーン車指定席…1号車運転室側…■枠
普通車指定席…1～3号車…□枠の1～3
普通車自由席…4～6号車…□枠の4～6

4号車は指定席となる日がある。

金沢←				→新潟
1		2	3	4	5	6
指	指	指	指	自	自	自

※代走として、主にJR西日本金沢総合車両所所属の489系H編成が使用される事がある。乗務員は「はくたか」同様、直江津で交代する。直江津以西がJR西日本、直江津以東がJR東日本の乗務員が担当する。

[編集] 車内販売

北陸トラベルサービス・日本レストランエンタプライズによる車内販売がある（おみやげ・飲み物類と「ますのすし」等の沿線駅弁）。担当会社は列車により異なる。ただし、2号は新潟～直江津間・9号は魚津～新潟間では車内販売は営業していない。

[編集] 北陸諸都市連絡優等列車沿革

1961年10月1日　金沢駅～新潟駅間を運行する急行列車「きたぐに」が運行開始。
- 従来、北陸諸都市間連絡を行う列車としては「北陸」など上野駅～大阪駅間を運行する列車や「日本海」など日本海縦貫線直通列車が担っていた。しかし、必ずしも効率的な運用がなされないことや、同日に特別急行列車「白鳥」の運行を開始したが、同列車が新潟駅を経由しないためその補助の役割を担っていたことが背景に挙げられる。
1963年4月20日　ダイヤ改正に伴い、以下のように変更する。
1. 「きたぐに」運行区間を大阪駅～新潟駅間に延長。
2. 金沢駅～秋田駅間を運行する急行列車「しらゆき」運行開始。但し、金沢駅行きは青森駅始発として運行される。
1968年10月1日　「きたぐに」列車名を大阪駅～青森駅間運行の夜行急行列車に譲り、昼行列車の名称を「越後」（えちご）に変更する。
1969年10月1日　大阪駅～新潟駅間を東海道本線・北陸本線・信越本線経由で運行する臨時特別急行列車として「北越」が運行を開始。
1970年 3月1日　「北越」定期列車に昇格。
1971年 7月20日　「しらゆき」に臨時列車ながら大糸線松本駅直通編成の連結を開始。この編成に「白馬」（はくば）の名称が与えられる。但し、大糸線内は快速列車扱いとした。
1972年 3月15日　「白馬」定期列車化され、全区間急行列車化。また、「白馬」はこのほかに南小谷駅→松本駅間の季節列車が設定された。
1973年3月1日　「北越」、「雷鳥」1往復を延長する形で1往復増発。また、金沢駅発着列車を1往復増発し、「北越」3往復とする。
1975年 3月10日　湖西線開業に伴うダイヤ改正に伴い、「北越」の大阪駅発着列車が同線経由に運転経路を変更。また、「白馬」の大糸線内のみで運行されていた季節列車が廃止され、金沢駅～松本駅間の運行のみとなる。
1978年 10月2日　運転系統整理により、大阪駅発着列車を「雷鳥」に名称変更。「北越」金沢駅発着列車1往復のみとなる。
1982年11月15日　上越新幹線開業に伴うダイヤ改正により、以下のように変更される。
1. 「北越」、「はくたか」の長岡駅以西を受け持つ形で3往復増発。
2. 「しらゆき」、特急列車に昇格。運行区間を福井駅～青森駅間とする「白鳥1・4号」の名称が与えられる。
3. 「白馬」、「しらゆき」の廃止に伴い廃止。
1985年 3月14日　「白鳥1・4号」を廃止、「北越」に福井駅発着列車を設定する。また、「白山」の1往復を廃止したためその補填のため、金沢駅発着列車を1往復増発。「北越」5往復体制となる。
1988年 3月13日　このときのダイヤ改正により、上越新幹線接続列車として、金沢駅～長岡駅間を速達運転する特急列車「かがやき」2往復が運行開始。

上野駅～長岡駅間を無停車で運行する「あさひ」に接続する列車として運行され、普通車のみであるが全車座席指定席制を採用する。列車名は公募により決定。格としては「スーパー北越」とも言うべき列車であり、停車駅は直江津、富山、高岡に限られた。ヘッドマークでも「スーパーかがやき」と表記された。なお、このとき東海道新幹線接続の「きらめき」も設定されている。
1989年 3月11日　「かがやき」2往復増発し4往復体制となる。
1991年 3月16日　「かがやき」福井駅発着列車を1往復増発し、5往復体制となる。また、「北越」1往復が長岡駅発着とする。
1992年 3月14日　「かがやき」、グリーン車を連結開始。また、「白山」から1往復振り替える形で増発。七尾線和倉温泉駅発着として「かがやき」6往復体制となる。また、「北越」1往復の長岡駅～新潟駅間を普通列車化。
1994年 12月3日　「北越」1往復を長岡駅発着とし、福井駅発着と金沢駅発着の1往復を除き長岡駅発着となる。
1997年 3月22日　北越急行ほくほく線開通により、「かがやき」を同線経由の特急「はくたか」に振り替える。また「北越」の一部も「はくたか」に統合した関係で「北越」金沢駅～新潟駅間の2往復のみとなる。
2001年 3月3日　大阪駅発着の「雷鳥」・「サンダーバード」の運転系統の整理に伴い、大阪駅～新潟駅間の「雷鳥」2往復と「白鳥」を廃止。これに伴い、「北越」は金沢～新潟間5往復体制となる。
2004年 10月23日～11月28日新潟県中越地震の影響により北越の全列車・全区間運休。
2004年 11月29日「北越」1・5・7・9・2・4・8・10号のみ運転再開。ただし、長岡～柏崎間は徐行運転。「北越」3・6号は引き続き運休中。
2004年12月13日「北越」3・6号も運転再開。ただし、同上区間徐行運転。
2007年（平成19年）3月18日　健康増進法第25条により、「北越」全車両禁煙となる。