原子力空母
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原子力空母(げんしりょくくうぼ、a nuclear aircraft carrier)とは、航空母艦のなかで原子炉を主動力源として用いているもの。
現在原子力空母を運用しているのは米海軍(エンタープライズとニミッツ級)と仏海軍(シャルル・ド・ゴール)だけである(旧ソ連海軍も計画していたが、ソ連崩壊により中止された)。
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[編集] 原子力空母の性能
[編集] 利点
- 通常動力空母に比較して原子力機関であるため航続距離が非常に長く補給の必要が少ない。
- 自艦の燃料を必要としない分、艦載機や艦隊のための燃料・弾薬の搭載量を増やすことが出来る。
- 原子炉からの蒸気供給量が豊富であり、速度を落とすことなく蒸気カタパルトの使用が可能。
- 煙突がなく、排煙が航空機の着艦を阻害することがない。
[編集] 欠点
- 使用済核廃棄物の処理に莫大な費用がかかる。このため米軍は本土の砂漠地帯に処理せず埋めている。
- 艦載機そのものの燃料費も考慮すると、ニミッツ級においては年間運用費は1千億円以上と言われている。
- 原子力空母が海軍基地に寄港することによる周辺住民への影響が大きい。しかし、原子炉の情報は高度な軍事機密に属するため、実効的な防災対策を決めることが難しい。
[編集] 原子力空母一覧
全艦とも就役中であり、退役した艦はない
- アメリカ
- フランス