名鉄3300系電車 (2代)
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3300系電車(3300けいでんしゃ)とは、1987年に名古屋鉄道(名鉄)が製造した電車である。
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[編集] 概要
車体が老朽化した3900系電車の、台車や機器を流用して車体を新造した吊り掛け駆動方式・AL車(間接自動制御車)である。
[編集] 車体
6000系電車5次車以降と類似の車体を持つ3扉車で、正面扉は貫通式となっていた。なお、前面標識灯は6000系と違ってLED式を採用し、前年の6750系1次車と同一である。扉・窓配置は6500系と同じで、窓は一段下降式とした。
ちなみに前面標識灯は、廃車後、6000系と6500系(通称鉄仮面タイプで、前面標識灯が2灯のもの)の一部に付け替えられた。
[編集] 内装
座席はロングシートであった。後年3500系などにみられるラッシュ対策はまだなく、座席数は多かった。
[編集] 台車
電動車が軸距の長いゲルリッツ式FS107、制御車が軸距の短い軸箱守式FS13で、いずれも3850系や3900系からの流用である。
[編集] 編成
3両編成4本が製造された。3両編成の形式は名鉄では少数派である。2年前に全廃となった東急からの譲受車3880系の再来とも言えよう。形式番号はM車=3000番台・T車=2000番台という旧来のAL車の付番方式である。
モ3300(Mc)-モ3350(M)-ク2300(Tc)
[編集] 沿革
主に小牧線・各務原線・広見線・築港線で運用され、本線運用時には他のAL車と混結することもあった。しかし、車体は比較的新しいものの、機器が老朽化したことや車体強度が低めだったこともあって、小牧線に300系電車が新造投入されることになったため、2003年3月に全車が運用を外れて廃車された。この際、当形式で使用していた台車がえちぜん鉄道に譲渡されている。翌2004年には同じく「3300系」のままステンレス車体の新車がデビューしており、1年で形式復活したことになる。
なお、同様なコンセプトで製造された車両として瀬戸線用の6750系があるが、こちらも2008年以降に後継車投入のため廃車となる予定である。
[編集] 関連項目
- 名古屋鉄道の車両
- 現用車両
- 特急用電車 : 2000系・2200系 | 1000系・1030系・1200系・1230系・1800系・1850系 | 1600系
- 一般用電車(SR系高性能車) : 7000系・7100系・7700系 | 5700系・5300系 | 6000系・6500系・6600系・6800系 | 1380系
- 一般用電車(VVVF車) : 3500系II・3700系III・3100系 | 3300系III・3150系
- 地下鉄乗入用電車 : 100系・200系 | 300系
- AL系電車 : 6650系・6750系
- 電気機関車 : デキ300形 | デキ370形 | デキ400形 | デキ600形
- 過去の車両
- AL系電車 モ3300形・モ3600形・ク2040形 | モ800形I | モ850形 | 3400系 | 3500系I | 3550系 | 3560系 | 3600系・3650系 | 3700系I | 3800系 | 3850系 | 3880系 | 3900系 | 7300系 | 3300系II
- HL系電車(車体更新車) : 3700系II・3730系・3770系・3780系 | 3790系
- SR系高性能電車 : 5000系・5200系 | 5500系 | 7500系 | 8800系
- 600V鉄道線用電車 : モ700形・モ750形 | モ3080形・ク2020形・ク2320形
- 600V軌道線用電車 : モ510形 | モ520形 | モ550形 | モ560形 | モ570形 | モ580形 | モ590形 | モ600形 | モ770形 | モ780形 | モ800形II | モ870形 | モ880形
- 気動車 : キハ10形・キハ20形・キハ30形 | キハ8000系 | キハ8500系
- 現用車両