夜明けの口笛吹き (ゲーム)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
夜明けの口笛吹き(よあけのくちぶえふき)はRPGツクール2000製のロールプレイングゲーム。2002年に未完成のバージョンが、2003年には完全版がそれぞれ、2ちゃんねるラウンジ板の「おまえらRPGツクールでゲーム作れってスレ」で発表された。タイトルはピンク・フロイドの1stアルバム『The Piper at the Gates of Dawn』の邦題から。
目次 |
[編集] 概要
2ちゃんねるで発表されたゲームとしては珍しく、ツクールコミュニティに広く知れ渡っていてまた人気も高い。作者は音楽が好きな人らしく、作中で音楽ネタと思しきものが頻出する。中でも作者のお気に入りなのか、ビートルズ、ピンク・フロイドに関するものが多い。
色調を落とした暗めの画面、それぞれ異なる特徴を持った階層状の世界、謎めいていてそれでも印象深いテキストなどが、際立った面として挙げられる。ゲーム中に使用されている曲は全てオリジナルのMIDIデータで、それも人気の要因になっている。作者がゲームを作る際に受けた影響は、公式サイトにリストアップされている。(マザー2、エヴァンゲリオン、世界の終りとハードボイルド・ワンダーランドなど)
ゲームシステムは基本的に、RPGツクール2000に予め用意されているデフォルトのものを利用している。倍速移動が出来る事と、クリア後の2周目プレイが可能な事以外、特筆すべき点はあまりない。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 物語
羊水の海で目覚めたトト(名前はオープニングで変更可)は、そばにいた黒服の男からそこが世界の最下層である事を聞かされる。トトはとりあえず先に進むが、そこで盗賊に襲われた瀕死の男から、娘が奴隷商に売り飛ばされるのを助け出して欲しいと頼まれる。トトは醜い町に辿り着くが、そこで騒動に巻き込まれている内にクリシュナは売りに出されてしまう。トトはクリシュナが連れて行かれたらしい上層を目指す。
このゲームは冒頭で黒服の男から聞かされるように、確固とした目的は決められていない。プレイヤーの選択によっては、話の途中で一応のエンディングを迎える事もある。ただし、ラストボスを倒した後にあるエンディングを除いては、すぐにエンディング直前の場面に戻される為、実際には一本道のシナリオになっている。
階層を進んでいくと、主人公達はやがて世界の果てにあるものが現実世界である事を悟る。しかし、現実世界を前にしてそれぞれは別の道を進む事に決める。
[編集] 登場人物
『夜明けの口笛吹き』の主人公トトは、基本的に台詞を喋らないキャラクターである。ただし、ドラゴンクエストシリーズの「話さない主人公」とは違い、プレイヤーが選択肢を選ぶ場面では、はい・いいえ以外にも台詞が用意されている事がある。始めプレイヤーキャラクターはトト一人だが、後に学者のギルモア、孤独を好む魔法(正しくはマギ)使いエリナー、素性の怪しい騎士ヘイムダル、探究心の強いアシカがパーティーに加わる。ゲームを通してパーティーの最大人数は3人で、ギルモアとヘイムダルは話の途中でパーティーから離脱する。
パーティーメンバーの内、ヘイムダルだけは他と異質で、甲冑に身を包んだクリシュナが主人公達と共に行動する際名乗った、仮の名前である。クリシュナはトト達同様上の世界を目指しているが、人を信じないその性格からか、パーティー離脱以降はトト達と別行動を取り、最後には敵対する事になる。
現実を目指して世界を渡り歩く、という内容からか、仲間キャラクターには性格以上の設定付けはなされていない。
[編集] その他のキャラクター
- 黒服の男 - 羊水の海で目覚めた主人公が、最初に会う人物。主人公の行く先々に現れて、コンダクターの役割を果たしてくれる。
- コロポックル - ゲームデータのセーブをしてくれる小人。各地にいる。
- 娼婦 - 醜い町で一人娼婦として働いている女性。周りの環境のためか、他人を信用していない。メインシナリオでは何でもないキャラクターだが、エンディングの一つで、トトと関係を持つ。
[編集] 関連サイト
- OK Homapage 製作者のサイト
- 新ネオ保管庫 ここよりダウンロード可能
- 夜明けの口笛吹きメモ 攻略など