大佛次郎賞
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大佛次郎賞(おさらぎじろうしょう)は朝日新聞社主催の文学賞である。『鞍馬天狗』、『赤穂浪士』、『パリ燃ゆ』、『天皇の世紀』などの小説・ノンフィクション・歴史記述で知られる大佛次郎の幅広い業績を記念し、1973年に朝日新聞社が創設した。
日本語の散文作品として質が高い作品、人間精神への鋭い洞察を含む作品、歴史・現代文明の批評としての意義が高い作品に与えられる。公募推薦も踏まえた予備審査を経て、選考委員の協議により受賞作が決定される。受賞者には賞牌と賞金200万円が与えられる。
2001年から評論を対象にした部門が新設された。これについては、大佛次郎論壇賞の項目を参照されたい。
目次 |
[編集] 受賞作品
[編集] 第1回から第10回まで
- 第1回(1974年度)
- 第2回(1975年度)
- 第3回(1976年度)
- 第4回(1977年度)
- 第5回(1978年度)
- 第6回(1979年度)
- 第7回(1980年度)
- 第8回(1981年度)
- 第9回(1982年度)
- 第10回(1983年度)
[編集] 第11回から第20回まで
- 第11回(1984年度)
- 第12回(1985年度)
- 第13回(1986年度)
- 第14回(1987年度)
- 山田晶 - 『アウグスティヌス講話』(新地書房)
- 第15回(1988年度)
- 第16回(1989年度)
- 第17回(1990年度)
- 宮下志朗 - 『本の都市リヨン』(晶文社)
- 富士川英郎 - 『菅茶山・上下』(ベネッセコーポレーション)
- 中村喜和 - 『聖なるロシアを求めて 旧教徒のユートピア』(平凡社)
- 第18回(1991年度)
- 大笹吉雄 - 『花顔の人 花柳章太郎』(講談社)
- 第19回(1992年度)
- 厳安生 - 『日本留学精神史』(岩波書店)
- 小西甚一 - 『日本文藝史 全5巻』(講談社)
- 第20回(1993年度)
[編集] 第21回から第30回まで
- 第21回(1994年度)
- 第22回(1995年度)
- 小田久郎 - 『戦後詩壇私史』(新潮社)
- 中薗英助 - 『鳥居龍蔵伝』(岩波書店)
- 第23回(1996年度)
- 第24回(1997年度)
- 中西進 - 『源氏物語と白楽天』(岩波書店)
- 中島秀人 - 『ロバート・フック ニュートンに消された男』(朝日新聞社)
- 第25回(1998年度)
- 北杜夫 - 『青年茂吉』『壮年茂吉』『茂吉彷徨』『茂吉晩年』(岩波書店)
- 第26回(1999年度)
- 第27回(2000年度)
- 安岡章太郎 - 『鏡川』(新潮社)
- 第28回(2001年度)
- 第29回(2002年度)
- 第30回(2003年度)
- 山本義隆 - 『磁力と重力の発見』(みすず書房)
[編集] 第31回から
- 第31回(2004年度)
- 第32回(2005年度)
- 第33回(2006年度)
- 田草川弘 - 『黒澤明VS.ハリウッド 「トラ・トラ・トラ!」その謎のすべて』(文藝春秋)
- 辻原登 - 『花はさくら木』(朝日新聞社)
[編集] 選考委員
- 第17回 安部公房、多田道太郎、辻邦生、芳賀徹、萩原延壽、山崎正和
- 第18回 安部公房、河合隼雄、多田道太郎、辻邦生、芳賀徹、萩原延壽、山崎正和
- 第19回 安部公房、有馬朗人、河合隼雄、多田道太郎、辻邦生、芳賀徹、萩原延壽、山崎正和
- 第20回 有馬朗人、河合隼雄、多田道太郎、辻邦生、芳賀徹、萩原延壽、安岡章太郎、山崎正和
- 第21回 有馬朗人、樺山紘一、河合隼雄、多田道太郎、辻邦生、芳賀徹、安岡章太郎、山崎正和
- 第22回 - 第24回 有馬朗人、加賀乙彦、樺山紘一、河合隼雄、多田道太郎、辻邦生、芳賀徹、山崎正和
- 第25回 - 第26回 青木保、尾崎秀樹、加賀乙彦、菅野昭正、杉本秀太郎、米沢冨美子、
- 第27回 青木保、加賀乙彦、菅野昭正、杉本秀太郎、吉村昭、米沢冨美子
- 第28回 池内紀、井上ひさし、奥本大三郎、富岡多恵子、吉村昭
- 第29回 - 第30回 池内紀、井上ひさし、奥本大三郎、富岡多恵子、養老孟司
- 第31回 - 第33回(現在) 井上ひさし、川本三郎、高樹のぶ子、山折哲雄、養老孟司
※第26回に関しては、最終選考発表3ヶ月前に尾崎秀樹の急逝に伴い、代わりの選考委員を入れずに空席として5人による最終選考を行った。
[編集] 補足
- 基本的に受賞作品は原則上、毎年2作品(1作品のみ受賞もあり)のみとされてたが、第17回のみ3作品が受賞作となった。
- かつては選考委員の作品も受賞対象とされていた。しかし、第22回に辻邦生の『西行花伝』が多数の公募選票により、受賞作に推された際に当時選考委員だった辻が固辞した事により、第22回の当時・選考委員7人と委員会はこれを了承し、第23回からは選考委員の作品を選考対象に含まない事になった。
[編集] 外部リンク
- 大佛次郎賞について - 朝日新聞社のサイト