宮城音弥
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宮城 音弥（みやぎ おとや、1908年3月－2005年11月26日）は、日本の心理学者。東京工業大学名誉教授。戦後心理学会の大先達的存在で心理学をわかりやすい言葉で広く紹介した。
京都大学文学部哲学科卒。フランスに留学し精神医学を学ぶ。帰国後、慶應義塾大学、東京大学講師を経て、昭和24年（1949年）東京工業大学教授に就任する。日本大学教授も務めた。
心理学および精神医学をわかりやすく紹介し、心理学を広く国民に広めた。宮城の著書に触れて、心理学の道に入った者も多い。著書に日本の各都道府県の県民性、県民気質を分析した『日本人の性格』、ほかに『夢』『精神分析入門』『超能力の世界』『天才』などがある。
社会評論の分野でも活躍し、清水幾太郎、丸山真男らと「二十世紀研究所」を設立した。昭和23年（1948年）に発表した論文「封建的マルクス主義」は、日本におけるスターリン批判の嚆矢として名高い。教育、宗教、文学、文明論などの分野で精力的に評論活動をおこなった。『チャタレイ夫人の恋人』をめぐる裁判では、弁護側の証人として出廷し、「露骨ではあるが、わいせつではない」と証言し、わいせつ性を否定した。
平成17年（2005年）11月26日肺炎のため死去した。享年97。
