小国町 (新潟県)
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小国町(おぐにまち)は、新潟県の中南部に位置していた刈羽郡の町。2005年4月1日に周辺の町村とともに長岡市に編入合併した。
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[編集] 地理
信濃川水系の渋海川中流域の丘陵地帯にある。西は八石山地をはさんで柏崎市と、東は関田山地をはさんで小千谷市と接している。四方を東頸城丘陵の丘陵地帯に囲まれた中にありながら、渋海川が形成する隠れ里のような豊饒な盆地が開けている。そのような地形から、古くは「一小国の観を呈す」といわれ、それが小国郷という地名や小国町の町名の由来にもなっている。そのため、昔は外界との往来が容易なことではなく、小国には独自の文化や伝統が発展した。
町の領域の大部分が古来より越後国刈羽郡に属し、明治11年の郡区町村編制法施行以降も新潟県刈羽郡に属している。そのため、同じ郡域に属する柏崎市や高柳町などと古くから行政等のつながりが深く、歴史や文化、方言も共有するところが多い。行政各官公署、農協、企業の支店管轄範囲などほとんどが柏崎市を中心としたエリアにくくられており、一部事務組合の柏崎地域広域事務組合にも加盟している。柏崎刈羽地域といえば基本的には小国町を含む。 江戸時代には魚沼郡小千谷町と統治区画が一緒だったこともあり、小国峠を越えて往来が盛んであった。現在でも通勤、通学、通院、買い物などで、周辺都市の中では特に至近の小千谷市とのつながりも深い。ただ2003年以降、小国町と小千谷市の高校学区が別々に改編されたことで隣接学区となってしまい、小千谷市の高校に通学することの敷居が多少高くなってしまっている。 町内を貫流する渋海川の下流にある越路町や長岡市とは、水運の歴史があり伝統的な関係がある。例えば、長岡市の初代長生橋の建造に使用された木材は、小国から水運により運ばれた。長岡市は小国町の周辺4市の中では最も距離が離れているため、近年まで遠い都会であるというイメージが大勢であった。しかし、近年の道路交通の整備によって交通時間が短縮したことや、長岡市川西地区への大規模店の立地などによって市街地への距離が実質短縮したことにより、求心力が高まってきている。現在は長岡地域広域市町村圏の構成自治体となっている。 さらには、町の南部の一部では他の周辺都市より十日町市、川西町、東頸城地域との距離が近くなり、買い物などで十日町市にでかけることもあるなど、関係が深い。特に近年大白倉バイパス等の整備により、この傾向がより高まってきている。
小国町は気象予報区などにおいて基本的には中越地方であるが、小・中学校の各学校活動の地区大会である柏刈大会の上位大会が上越大会であることや、小国町を管轄する新潟労働局の柏崎公共職業安定所が上越地方に属するなど、柏崎市や他の刈羽郡町村とともに上越地方に区分されることもある漸移地域である。1977年までは気象予報区に関しても上越地方に属していた。
小国町は刈羽郡の町であるが、江戸時代以前は法末集落と大貝集落は魚沼郡に属した。また、郡区町村編制法以後は大字大貝は当初は中魚沼郡に属した。
[編集] 隣接している自治体
北から時計回りに
[編集] 歴史
- 1956年9月30日 : 小国村と上小国村の合併により小国町となる。
- 1957年7月5日 : 千谷沢村の一部(渋海川東側の通称鷺の島、千谷沢、原小屋)を合併する。
- 2001年 : 八王子トンネル開通。
- 2001年11月30日 : 国道291号新桜町トンネル開通。
- 2004年4月1日 : 福祉バス(小国町役場~上小国各地区、八王子)運行開始。
- 2004年7月 : 平成16年7月新潟・福島豪雨が発生。町内各地で甚大な水害が発生。
- 2004年夏~秋 : 過去最多の台風10個上陸。
- 2004年10月23日 : 平成16年新潟県中越地震が発生。小国町は最大震度6強で甚大な被害を被る。
- 2005年2月 : 19年振りの記録的豪雪。
- 2005年4月1日 : 長岡市に編入合併し、消滅。
[編集] 行政
- 町長 大橋義治(2000年8月30日 - 2005年3月31日)
[編集] 経済
[編集] 産業
農業が主体で棚田を利用した稲作が行われる。紙すきの伝統があり小国和紙として知られる。小国産のコシヒカリは、米柄データバンクにおいて魚沼産コシヒカリとともにAランクに格付けされている。また特産品としてぎんなんを生産しており、ぎんなんアイス、ぎんなんワインなどのオリジナル商品の開発、加工販売もしている。 かつては小国町中央部を小千谷と柏崎を結ぶ街道が横断しており、街道沿いの新町地区や相野原地区などには商店街と呼べる商業集積が存在していた。最盛期には映画館や喫茶店などが林立していた。しかし、国道291号の整備による小千谷~柏崎間のメインルートの転移により、現在では寂れてしまっている。
[編集] 姉妹都市・提携都市
[編集] 国内
[編集] 海外
[編集] 地域
[編集] 健康
- 平均年齢
[編集] 教育
[編集] 高等学校
- 新潟県立柏崎高等学校小国分校(小国中学校卒業生なら地域推薦あり)
[編集] 中学校
- 小国中学校
[編集] 小学校
- 渋海小学校
- 下小国小学校
- 上小国小学校
[編集] 交通
[編集] 鉄道
- 町域内に鉄道はなく、信越本線塚山駅、北条駅、上越線小千谷駅、ほくほく線まつだい駅、飯山線十日町駅など行先方面別に複数の最寄駅がある。各駅への車での所要時間は、塚山駅、北条駅まで15分、小千谷駅まで25分、まつだい駅まで30分。なお、路線バスは塚山駅と接続している。
- 新幹線や特急を利用する場合、長岡駅や柏崎駅が最寄となる。長岡駅まで車で60分、柏崎駅まで車で30分ほどである。なお、路線バスは塚山駅経由で長岡駅と接続している。特に南部の上小国地区から新幹線で東京方面へ向かう場合、十日町駅からほくほく線を利用し、越後湯沢駅で新幹線に乗り換える方が利便性が高い。
- 柏崎市や他の刈羽郡町村とともに長岡~柏崎~上越間のミニ新幹線整備を推進している。
[編集] 道路
- 高速道路
- 町域内に高速道路はない。行先方面別に以下のインターチェンジが最寄となる。
- 関越自動車道小千谷インターチェンジまで車で10分
- 北陸自動車道柏崎インターチェンジまで車で20分
- また、特に南部の上小国地区から関越自動車道で東京方面に向かう場合、国道403号、252号、253号等を経て六日町インターチェンジを利用する方が利便性が高い。この利便性は大白倉バイパスや上越魚沼地域振興快速道路が全通することでより高まるものと思われる。
- 地域高規格道路上越魚沼地域振興快速道路が開通すれば以下のインターチェンジも最寄となるであろう。
- 松代インターチェンジ、十日町インターチェンジ
- その他周辺自治体とともに、関越自動車道の長岡~小千谷間に建設構想のある(仮称)越路長岡南インターチェンジの建設促進運動を行っている。
- 一般道
町内を一般国道3路線、主要地方道3路線、一般県道7路線が通っている。 一般国道
主要地方道
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- 新潟県道11号柏崎小国線
- 新潟県道25号柿崎小国線
- 新潟県道56号小千谷大沢線
一般県道
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- 新潟県道171号塚山小国線
- 新潟県道252号田代小国線
- 新潟県道341号大沢小国小千谷線
- 新潟県道357号千谷沢小千谷線
- 新潟県道445号法末真人線
- 新潟県道520号法坂柿木線
- 新潟県道572号諏訪井太郎丸線
- 林道
- 広域基幹林道八石山線
[編集] バス
- 塚山駅、長岡方面は越後交通、小千谷方面やその他の路線は越後柏崎観光バスが運行している。
- 小国車庫前~大貝線など町内交通の路線は町が補助して運行する福祉バスであり、運賃は無料で乗車することができる。
- 以前は柏崎-小国-小千谷間の路線バスが走っていたが、道路網未整備の時代に鉄道が優位に立ち廃止された。
[編集] 名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
- 長岡市おぐに森林公園(旧越後おぐに森林公園)
- 木喰仏仁王尊
- 木喰仏立木観音
- 大塔塚(王統塚)
- 小国御陵
- 巫女爺(みこじさ)
- 小国城址
- 小国八景
- 八石登山道
- 小国芸術村会館
- 民俗資料館
- 紙の美術博物館
- 養楽館
- 法末自然の家やまびこ
- ステーキハウス八石
- おぐに雪祭り
- おぐに秋祭り
- もちひとまつり
- おぐに大花火大会
- 小国町町民体育大会
- 雪上エンデューロ大会
[編集] 出身有名人
- 山口権三郎
- 林家こん平(落語家)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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