岡田尊司
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岡田 尊司(おかだ たかし、1960年 - )は、京都医療少年院所属の精神科医。香川県出身、東京大学哲学科中退・京都大学医学部卒業・京都大学大学院医学研究科修了。医学博士。
小説家でもあり「小笠原 慧」(おがさわら けい)、または「小笠原 あむ」のペンネームを使用している。
[編集] 小説家・小笠原慧とその作品
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1999年に「ヴィクティム」で横溝正史ミステリ大賞奨励賞を受賞(「小笠原あむ」名義)。翌2000年に「DZ」(角川書店)で同賞の大賞を受賞する。その後、2002年に「手のひらの蝶」(同)、2004年に「サバイバー・ミッション」(文藝春秋)を発表。
作品の内容は猟奇殺人を扱ったものが多いが、純粋なミステリではなくSF・オカルト的な要素を含む作風が特徴。特に「手のひらの蝶」は少年犯罪をテーマにしているが、専門家の見地よりも「外的要因により子供が狂わされている」と言う作者の思い込みが先立つ内容となっており、これが後年の「脳内汚染」へと繋がっているのではないかと言う指摘も有る。
[編集] 脳内汚染
2005年、突如として本名・岡田尊司の名義で文藝春秋より「脳内汚染」を刊行する。本書は小説ではなく、コンピュータゲームやインターネットにより子供の脳が汚染されていると言う一見、専門家の見地から警鐘を鳴らす内容となっているが、その内容は実質的に森昭雄「ゲーム脳の恐怖」(NHK出版・2002年)の焼き直しに過ぎないとの指摘も為されている(但し「脳内汚染」の参考図書には「ゲーム脳の恐怖」は挙げられていない)。
本書の刊行直後は既にゲーム脳に対する反論が医学的見地からも数多く為されていたこともあり「二番煎じ」と言う見方が大勢を占めていたが、毎日新聞・2006年1月15日付に掲載された書評でフランス文学者・鹿島茂が本書を絶賛したことを契機に警察官僚や地方自治体の首長に多数のシンパを獲得し、特に元警察庁生活安全局長・東京都副知事の竹花豊(現・おやじ日本会長)と埼玉県知事・上田清司の2名が代表的な岡田シンパとなっている。
[編集] 関連項目
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