愛知万博の問題点
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愛知万博の問題点とは、2005年日本国際博覧会に関連した個々の問題の事をいう。
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[編集] 開催前の問題点
[編集] 環境保護基準
博覧会国際事務局 (BIE:Bureau International des Expositions) の定めた環境保護基準に合致していないのではないかと指摘され、BIEが計画の再考を促した。更には、世界自然保護基金・日本野鳥の会・日本自然保護協会の三者が万博協会のシンポジウムへの不参加を表明した。
万博協会内部でも、当時の最高顧問・堺屋太一が推奨する大規模な開発計画に対して、万博協会側は環境に配慮した省スペースで効率のよいシステムを求めていた等の意見相違があり、堺屋は就任から3ヶ月で最高顧問を辞した。そのため、木村尚三郎ら三人の助力を得て、協会が目指す万博計画を進めた。
会場を巡っては、当初、瀬戸会場のみで行われる予定であったが、会場予定地の海上の森で絶滅危惧種に指定されているオオタカの営巣が確認されたことから、自然保護団体などの反対運動が起き、瀬戸会場の規模を縮小した上で、近くにある愛知青少年公園を活用することに計画が変更され、同公園が長久手会場として整備された。その他、ゴンドラの窓から地元住民の住宅の様子が見えてしまうという問題もあったが、地元住民の住宅付近を通過するときに液晶を用いた「調光フィルム」で窓を曇らせるという措置を取り、住民の了解を取り付けた。
[編集] その他の問題
- 1995年の参院選期間中に開催反対を唱えていた末広まきこが当選後、開催賛成に転じ、公約違反ではないかと言われた。2001年の参院選では落選した。
- 2002年10月17日の起工式で、万博反対派の瀬戸市議員1名と地元選出の国会議員5名に招待状を送らなかった。
- 西ドイツ・ハノーバー万博は一本の木をも切らずに開催することを目指したのに対して、愛知万博は公園内はもとより、その周辺の道路造成のために木どころか山を幾百も削り、地形が大幅に変わった。
[編集] 期間中の問題点
[編集] 飲食について
当初、信仰や健康上などの理由を除き一般来場者の飲食に関して、会場内へは一切持ち込み禁止であった。しかし批判がおき、開会直前に緩和されて菓子類、菓子パン、水筒などの持込はできるようになった。学校での引率を伴った遠足などでは弁当の持ち込みは許可されていた。
一般来場者の飲食に関して、会場内施設やコンビニを利用する場合もある。高級レストランも食事を販売している関係上、値段が高い施設もあり、「儲け主義が過ぎる」という批判がある。また環境に対する配慮として「それで良いのか」との疑問の声も上がっていた。
一方で、100円で購入出来るジュースの自販機(全体的にペットボトルは少なくカップが多い)や、通常のコンビニと同等の価格設定のコンビニも会場内に4店舗(内、ゲート内に3店舗)設置されていたので、問題ないという意見もある。しかし、コンビニに品物を買う長蛇の列が出来るといった問題が発生していたという。
飲食については3月30日に小泉首相が経産省と万博協会に対して、持ち込み規制の緩和化を検討するよう指示を出して、4月1日からは、弁当については、自家製調理のものに限り、持ち込みが可能となった。ただ、遠方から来場する客の場合は自家製調理弁当の持込はかなり難しかった。
その一方で、レストラン側も本来は持ち込みを規制するという契約のもとで運営していた事もあり持ち込みによる来客数や売り上げへの減少が懸念された。これについては契約違反との声があり、更なる問題へと発展する可能性もあった。
会場内でのゴミは9種類に分別して捨てなくてはならなかった。ゴミ箱前にアシスタントがいるが、分別に慣れていない人が間違った分別をしたり、分別せずに捨てたり、持ち込み禁止のはずの缶類が捨ててあったり、弁当の持ち込み解禁によりゴミの量が増えたといったゴミに関する問題が表面化した。これらは、これからのためにも運営者の手際の良さが問われるところだった。
[編集] その他の問題
- 人気パビリオンの混雑
- VIP来場による警備
- パビリオン事前予約済み入場券のオークション販売
- パビリオンの事前予約が取れない
- 第三セクター・民間経営の駐車場
- 帰宅者集中に伴うリニモの大混雑
- エキスポ・オールスターズ・パレードの事故
- 消防事務、安全確保
- 安全確保については、同協会が会場内にゴルフ用カートを改造した専用の救急カート(バックボードや応急手当キットを搭載)、自動体外式除細動器(AED)を大量に配備。特に、AEDについては使用例が報告されている。
- 消防事務に関しては、瀬戸市・長久手町の各消防本部が消防機関を設置。長久手会場内には長久手町消防本部万博消防署が、瀬戸会場には瀬戸市消防本部万博分署が設置された。隊員は県内の各消防本部から数名ずつ派遣され、消防車の一部は万博を運営する財団法人2005年日本国際博覧会協会から寄贈を受けたり、名古屋市をはじめ県内の消防本部から貸し出しを受けた。両署には高規格救急車と水槽付きポンプ自動車が1台ずつ、ほかには長久手側に救助工作車やはしご車が配備された。また、ふれあい広場と呼ばれる消防車の一般公開イベントも開催され、親子連れをはじめとした来客者からは好評を得た。
- 消防機関は閉幕後の2005年9月30日に解散。両署は期間中に火災などの消火活動や、体調不良を訴えたりけがをした来客者の搬送を実施した。下のグラフは会場別の救急出動件数と火災件数の統計である。
会場 | 救急出動件数 | 火災件数 |
---|---|---|
長久手 | 929 | 2 |
瀬戸 | 107 | 0 |
[編集] 閉幕後の問題点
- 最終的に約100億円もの黒字を計上している事になっているが、関連事業・ODA等を含めて約2兆5000億円の税金が投入された事は一切考慮されていない。
[編集] スタッフの再雇用先
[編集] 外国人スタッフの失踪
[編集] 開催前の状態への復帰
[編集] 関連項目
- 2005年日本国際博覧会
- 愛知万博の歴史
- 愛知万博の入場者数問題
- 愛知万博の施設
- 愛知万博の交通
- 愛知万博のマスメディア
- 愛知万博の問題点