瓜生島
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瓜生島(うりゅうじま)とは、大分県の別府湾に位置していたが、沈んだとされている島。別名、沖の浜(おきのはま)。存在が確認されていないことから、「東洋のアトランティス」とも呼ばれている。
瓜生島という名称が最初に使われたと言われるのが、1699年の戸倉貞則『豊府聞書』(現存せず)である。同書によれば、瓜生島は1596年9月4日の地震によって沈んだとされている。この地震については、ルイス・フロイスが、「九州にある太閤の海港が地震によって被害を受けた」と言及している。
21世紀現在、科学的調査の段階に入っているが、実在したかどうかについては諸説あり、島があったとされる場所は湾の最深位置であるとして存在を否定する説、島ではなく半島だったのではないかとする説、別府市または大分市にあたる位置にあった村だったとする説など、研究者によって見解が分かれている。また、沖の浜という港町が実在したとして、瓜生島という名称こそが、後世につけられた別名であるとする説もある。