白良浜
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白良浜(しららはま)は、和歌山県西牟婁郡白浜町の鉛山湾沿岸に位置する砂浜である。石英の砂からなる白い浜辺が美しいことから、1996年には日本の渚百選に選定され、2000年にはワイキキビーチと友好姉妹ビーチ(Goodwill Beach City Relationship)の提携を結んだ。
明治から大正にかけては、ガラスの原料として白良浜の砂が採掘され大阪に運ばれていたが、その後、ガラス製造方法の変化や景観保護のために採掘されなくなった。
現在の白良浜は近畿地方屈指の海水浴場であり、夏季には主に京阪神方面から来遊する海水浴客で賑わう。例年、5月3日に海開きがなされるが、これは本州で最も早い。また毎年7月30日と8月10日の2回、白浜花火フェスティバルが行われ、午後8時から1時間で2000発もの花火が打ち上げられる。12月31日には午後10時30分からカウントタウン花火が行われるなど、年間を通して様々なイベントが行われ、崎の湯などの名湯、露天風呂が周囲に多いこともあり、冬季にも訪れる観光客は多い。なお付近の白浜という地名は白良浜に由来する。
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[編集] 砂の流出について
昭和の後期より砂浜の砂が波によって流出し、浜周辺の開発で背後地からの砂の供給が途絶えたため、目立って砂浜が痩せるようになった。浜を回復させるため、県が1989年よりオーストラリアの砂を投入する養浜事業に着手した。2005年までに約7万4500立方メートルが投入された結果、現在は非常にきれいな白い砂が保たれている。 しかし、石とブロックを海中に投入し、堤防(潜堤)を海中に築き、波の勢いを弱めて浜の砂の流出を防ぐなどの様々な工事も同時に行われているが、砂の流出自体は止まっていない。
オーストラリアからの理由は、本来の白良浜の砂ほどに白い砂が近くで見つからなかったからである。砂の成分である石英そのものは、花崗岩に含まれるごく当たり前のものであるが、付帯する金属などのためにそれほど白い砂にはならない。オーストラリアなど、大陸内部の砂丘で長時間に渡ってさらされた砂であってはじめて、これほどの白さが実現するようである。それではもともとの白良浜の砂はどうやってここに堆積したのかについては、諸説あるがはっきりしていない。
[編集] 周辺の観光地
[編集] その他
[編集] 参考文献
- 竹内理三 『角川日本地名大辞典 30和歌山県』 角川書店、1985年
- 山口恵一郎 『日本図誌大系 近畿I』 朝倉書店、1986年
- 白浜観光協会 「海と温泉のリゾート 南紀白浜」
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