給油
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給油(きゅうゆ)とは、機械に対して、適切な油を補給すること。潤滑油、切削油の補給にも用いるが、燃料油の補給に対し用いることが多い。この項目では燃料の給油を扱う。
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[編集] 自動車への給油
自動車への給油は、法律上の制約などがあるため、一般にガソリンスタンドで行う。
自動車のエンジンは、種類によってガソリンまたは軽油を燃料とし、またガソリンを燃料とする場合でもオクタン価が指定されていることがある。このため、給油の際に適切な燃料を選択する必要がある。一般的な自動車では、車体の左または右いずれかの後方に給油口が設けられており、ここから適切な燃料をタンクに注入する。
四輪自動車及び一部の自動二輪車には燃料計が付いており、これにより給油の必要性をドライバーが確認できるようになっている。二輪車には(特に古い型式のものは)燃料計がないものが多く、代わりに予備タンク(リザーブタンク)と呼ばれる機構が付属する。燃料が枯渇した場合、リザーブに切り替えて予備燃料でガソリンスタンドまで走行し、給油する。
ガソリンスタンドでの給油に際しては、自動車のドライバーが行える場合(いわゆるセルフ給油)と、有資格者を必要とする場合がある。アメリカ、ドイツ、イギリスなどでは一般のドライバーが給油できるスタンドが多い。日本の場合、以前は消防法によって危険物取扱者の監督下においてガソリンスタンドの従業員のみが行っていたが、1998年の政令改正によってセルフ給油が可能となった。
[編集] 船舶への給油
船舶のエンジンはその大きさや用途によって、自動車と同様のレギュラーガソリンや無鉛・有鉛ハイオクガソリン、軽油、さらに重油を燃料とするものもある。小型船舶向けには漁港やマリーナなどに給油施設があり、船舶を接岸させて給油を行う。大型船舶が港湾内に停泊している場合には、給油船が接舷して給油を行うこともある。
[編集] 航空機への給油
航空機に用いる燃料は特に可燃性が高く危険であることに加え、一般人が航空機を直接扱うことは少ないため、給油に資格を必要とすることが多い。
軍事作戦などの特殊な環境下では、航空機を継続的に飛行させるために空中給油が行われることがある(詳細は当該項目を参照)。
[編集] 暖房機への給油
暖房機の中には、石油ストーブや石油ファンヒーターなど、石油(灯油)を燃料とするものがある。これらは一般家庭の屋内に設置されることが多いため、資格を必要とする国は少ない。日本でも暖房機への給油は特に制限がない。
灯油は店舗における販売の他、地域によって巡回販売や宅配等も行われている。消費者はこれらをポリタンク等に貯蔵し、必要に応じて暖房機に給油する。給油に際しては小型の給油ポンプを用いるのが一般的であり、手動の他に電動式のものもある。
[編集] 給油に伴う危険
油は概して可燃性が高く、火気はもちろん放電による火花などでも引火することがある。このため、静電気を除去するための接地(アース)などの処理が必要となる。
また油は揮発性が高いものも多いため、貯蔵の際には外気から遮断する必要がある。一般に給油口にはキャップが取り付けられており、給油が完了した後にはこれを閉めて気密性を確保する。