至聖所
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至聖所(しせいじょ)は、宗教的建築物の最も神聖な場所の呼称として幅広く用いられている。エジプトの神々を奉った神殿や、聖書の幕屋および神殿などにおいて、一番奥の部屋のことを指す。また、東方正教会では聖書のこの記述に倣い、聖堂内部に司祭だけが入ることを許される部屋が設けれ、これを至聖所と呼んでいる。
[編集] 聖書の記述
[編集] 幕屋の至聖所
年に一度、ユダヤ暦の第7の月の10日、贖罪日に大祭司のみが入ることを許された空間である。アカシヤの木枠に布を掛けて外界から仕切られた、一辺を10キュビトとする立方体の空間で、契約の箱が安置されていた。また、香の祭壇も至聖所内にあり、契約の箱を直接見ることがないよう、至聖所内を煙で満たしたとされる。そして荒野では、至聖所の上空に、昼には雲が、夜には火が留まっていたと伝えられる。
[編集] 神殿の至聖所
列王記上 6章の記述によれば、一辺を20キュビトとする立方体であり、内壁を彫刻の施された杉の板で覆われ、天井から床に至るまで金がかぶせられた。そしてこの中には、高さ10キュビト、翼の長さが5キュビトのケルブの木像2体が設置され、この木像にも金がかぶせられた。このほかの、契約の箱が安置されたことや、贖罪日に大祭司のみが入ることを許された点などは、幕屋と同様である。
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