通名
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
通名(つうめい)とは通称の一形態。主に人名に用いる。対義語は登録名、戸籍名など。
日本では主に、戸籍上の名を変えられない、若しくは変えたくない場合に使われる。改名には正当な事由(社会生活上に甚だしい支障がおこる場合、職業上改名する必要がある場合、外国人が帰化した場合など)があった上で家庭裁判所の許可が必要なため、それがかなわない場合に日常生活において通名を使う人もいる。通名の使用を続けていることで、改名が許可される場合もあるが、通名が定着したことで戸籍名変更の必要がなくなる場合もある。また、婚姻によって戸籍上の姓が変わった者が、それまでの顧客との関係を保つために職業上では旧姓を名乗り続けるようなケースもある。
また、在日外国人が本名を変えることなく、日本人に溶け込んで生活する場合に用いる日本姓名のことを指す場合もある。とくに新聞等では、通名という用語が使用される。
在日外国人のうちでも在日コリアンの場合は、差別など過去における歴史的背景があり、様々なケースで通名の使用に対して日本人側からも良心的配慮を行っているケースが多い。 近年、通名を使っている在日コリアンの被疑者を報道する際、登録名(本名)ではなく、通名だけを報道するマスコミ企業(朝日新聞など)に対しては批判もあって、被疑者報道では「通名○○、本名△△」として報道する事例も増えてきている。その一方で、登録名が家族以外には(社会的に)ほとんど認知されていないケースも有りうる。