金子勝
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金子 勝(かねこ まさる, 1952年 - )は、慶應義塾大学経済学部教授。専門は、制度経済学、財政学、地方財政論。立正大学に同姓同名の別人(法学者、憲法学・政治学専攻)がいる。
東京都生まれ。東京教育大学附属駒場高等学校、東京大学経済学部卒業後、同大学大学院経済学研究科で学ぶ。東京大学社会科学研究所助手、茨城大学人文学部講師、法政大学経済学部助教授・教授を経て、2000年から現職。
東京大学在学中は、教養学部学生自治会委員長として学生運動の経験を持つ。
テレビ番組への出演が多く、TBS 「サンデーモーニング」や、テレビ朝日「朝まで生テレビ!」などに頻繁に登場している。小泉内閣の経済政策には一貫して反対の姿勢を貫き、「持続可能な新たな社会のあり方」を提唱している。また、経済だけではなく、政治・芸能など様々な分野についても発言している。 また、06年11月14日のNHK「スタジオパークからこんにちは」では『松浦亜弥がアイドルの壁を乗り越えたら日本は救われる』と発言した。 一方で、多忙の中でも執筆活動も盛んに行っており、新聞記事や雑誌への執筆、毎年数冊の単著本や共作本を執筆している。
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[編集] 著書
[編集] 単著
- 『市場と制度の政治経済学』(東京大学出版会, 1997年)
- 『シリーズ思考のフロンティア 市場』(岩波書店, 1999年)
- 『反経済学――市場主義的リベラリズムの限界』(新書館, 1999年)
- 『セーフティーネットの政治経済学』(筑摩書房[ちくま新書], 1999年)
- 『反グローバリズム――市場改革の戦略的思考』(岩波書店, 1999年)
- 『経済の倫理――反経済学からの問い』(新書館, 2000年)
- 『日本再生論――「市場」対「政府」を超えて』(日本放送出版協会, 2000年)
- 『月光仮面の経済学――さらば、無責任社会よ』(日本放送出版協会, 2001年/朝日新聞社[朝日文庫], 2004年)
- 『長期停滞』(筑摩書房[ちくま新書], 2002年)
- 『経済大転換――反デフレ・反バブルの政策学 (筑摩書房[ちくま新書], 2003年)
- 『粉飾国家』(講談社[講談社現代新書], 2004年)
- 『2050年のわたしから――本当にリアルな日本の未来』(講談社, 2005年)
- 『戦後の終わり』(筑摩書房, 2006年)
- 『金子勝の仕事道!』(岩波書店, 2006年)
[編集] 共著
- (神野直彦)『財政崩壊を食い止める――債務管理型国家の構想』(岩波書店, 2000年)
- (高橋哲哉・山口二郎)『グローバリゼーションと戦争責任』(岩波書店[岩波ブックレット], 2001年)
- (木村剛・宮崎哲弥)『日本経済「出口」あり』(春秋社, 2001年)
- (佐高信)『誰が日本経済を腐らせたか』(毎日新聞社, 2001年/増補版, 角川書店[角川文庫], 2005年)
- (成毛眞)『希望のビジネス戦略』(筑摩書房[ちくま新書], 2002年)
- (大澤真幸)『見たくない思想的現実を見る――共同取材』(岩波書店, 2002年)
- (テリー伊藤)『入門バクロ経済学』(朝日新聞社, 2002年)
- (田原総一朗・御手洗冨士夫)『大逆転――新しい日本モデルの挑戦』(東洋経済新報社, 2002年)
- (青木雄二)『悪魔の予言――日本は破滅に向かうのか、救いはあるのか』(五月書房, 2002年/増訂版, 「火事場の経済学」に改題, 青春出版社, 2003年)
- (アンドリュー・デウィット)『反ブッシュイズム(1)いかにブッシュ政権は危険か』(岩波書店[岩波ブックレット], 2003年)
- (アンドリュー・デウィット)『反ブッシュイズム(2)終わらない戦争』(岩波書店[岩波ブックレット], 2003年)
- (丸川珠代)『ダマされるな!――目からウロコの政治経済学』(ダイヤモンド社, 2003年)
- (児玉龍彦)『逆システム学――市場と生命のしくみを解き明かす』(岩波書店[岩波新書], 2004年)
- (アンドリュー・デウィット)『反ブッシュイズム(3)世界は後戻りできない』(岩波書店[岩波ブックレット], 2004年)
- (藤原帰一・宮台真司・アンドリュー・デウィット)『不安の正体!――メディア政治とイラク戦後の世界』(筑摩書房, 2004年)
- (アンドリュー・デウィット)『メディア危機』(日本放送出版協会, 2005年)
[編集] 共編著
- (法政大学比較経済研究所)『現代資本主義とセイフティー・ネット――市場と非市場の関係性』(法政大学出版局, 1996年)
- (神野直彦)『地方に税源を』(東洋経済新報社, 1998年)
- (神野直彦)『「福祉政府」への提言――社会保障の新体系を構想する』(岩波書店, 1999年)
- (大島通義・神野直彦)『日本が直面する財政問題――財政社会学的アプローチの視点から』(八千代出版, 1999年)
- (神野直彦)『住民による介護・医療のセーフティーネット』(東洋経済新報社, 2002年)
- (藤原帰一・山口二郎)『東アジアで生きよう!――経済構想・共生社会・歴史認識』(岩波書店, 2003年)
- (池上岳彦・アンドリュー・デウィット)『財政赤字の力学――アメリカは日本のモデルたりうるか』(税務経理協会, 2005年)
[編集] 教科書執筆
- 『日本史B』(三省堂, 2004年初版)