鍋島茂里

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鍋島 茂里（なべしま しげさと、永禄12年（1569年） - 慶長15年8月8日（1610年9月24日））は、肥前国佐賀藩の重臣。

龍造寺隆信の旗本石井安芸守信忠の長男。四郎兵衛、太郎五郎、左衛門太夫、平五郎、主水佑、家俊などと称する。

天正7年、男子に恵まれなかった鍋島直茂・陽泰院夫妻に器量を見込まれて養子となり、直茂が前室との間に生まれた長女伊勢龍姫を娶わせた。なお、茂里の母は陽泰院の姪である。

しかし翌年、直茂夫妻に嫡男勝茂が誕生したため、その後、肥前国神埼郡西郷村に三千石を与えられ、一家を立てた。天正12年の沖田畷の戦いでは、養父直茂に従って初陣を飾るも、龍造寺軍の敗北により、直茂とともに退却。そのとき勇ましい戦い振りであったので、直茂は鍋島軍の先鋒は茂里がつとめることを決める。

さらに朝鮮役では、一軍を率いて渡海。直茂・勝茂父子を輔弼し、大いに功績があった。関ヶ原の戦い後の柳川の戦いでも、軍略の立案から先鋒までを茂里が担当し、直茂・勝茂父子の信任を得た。

一貫して直茂・勝茂父子の輔弼にあたり、軍略はもよとり、内政、外交、築城など多彩な才能を示し、鍋島生三とともに初期の佐賀藩の執政として藩政の基礎を固めた。後に七千五百石を領し、子孫代々家老をつとめ、明治維新に至る。