X-20 (航空機)
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X-20はアメリカ国防総省で構想された宇宙偵察機。愛称はダイナソア。
[編集] 歴史
1950年代末、米国防総省は有人の宇宙機を構想した。これはロケットで垂直に打ち上げる宇宙航空機で、偵察のほか、最終段階では宇宙からの爆撃を行うというものであった。X-20は宇宙往還機の研究用としてボーイングに発注された。1962年にはパイロット6名が選抜された。
しかしながら、当時アメリカ航空宇宙局(NASA)がマーキュリー計画およびジェミニ計画を進めていたこともあり、莫大な経費に対して効果が薄いという理由により、マクナマラ国防長官が1963年に中止を決定。実機を作ることなく計画は終了し、その時点で製作済みだった実物大モックアップと関連資料については破棄された。
[編集] 機体形状
X-20は後のESAのエルメスや、NASDAのHOPE-Xに酷似した形状で、ロケットにより垂直に打ち上げられ、水平に帰還する。降着装置は橇である。
- 全長10.77 m
- 全幅6.22 m
- 全高2.44 m
- 自重4,912 kg (全備重量5,167 kg)
- 到達速度26,827 km/h
- 到達高度16.7 km
[編集] 参考文献
- 「Xの時代-未知の領域に踏み込んだ実験機全機紹介」,世界の傑作機シリーズSpecial Edition3(文林堂)
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