エコテロリスト
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エコテロリスト(Eco Terrorist)とは、
- 環境問題や動物の権利を理由に非合法の破壊、脅迫、暴行などのテロ活動を行う者。FBIによるテロリストの分類。環境テロリストとも。
- 1に由来する用法で、暴力的な行為を行う環境保護団体に対する蔑称。
- 2に反発した環境保護団体が、環境保護に非常に不熱心であるとされる行政責任者や企業家に対して、批判者が非難をする場合に使うレトリックの一種。
元々はFBIの報告書に由来する言葉。主要なエコテロリスト団体としては動物解放戦線(ALF;Animal Liberation Front)、地球解放戦線(ELF;Earth Liberation Front)、ハンティンドンの動物虐待阻止(SHAC;Stop Huntingdon Animal Cruelty)があり、放火、爆破、略奪、脅迫、誘拐、拷問、傷害等の活動を行っている。
2の事例としては2006年1月8日、南極海において捕鯨問題をめぐって対立している日本鯨類研究所とグリーンピースとの間での応酬があげられる。鯨類研究所の調査捕鯨名目での捕鯨強行と、それに対するグリーンピースの抗議行動のさなかに発生した、調査捕鯨母船「日新丸」とグリーンピースのキャンペーン船「アークティック・サンライズ」の接触事故に関して、日本鯨類研究所側がグリーンピースを非難するプレスリリースの中でこの言葉を使っている[1]。なお、この接触事故に関しては、双方共にビデオ・写真を公開して事件の説明をしているが、双方が「相手にぶつけられた」と主張しており、見解は対立している(日本鯨類研究所は、日新丸は他船に貨物を移し替える為停船していたと主張している)。
3の事例としては、気候変動防止のための国際条約である京都議定書を批准しないことを理由として、オーストラリアのハワード首相に向けて使われた事例などがある。