コメート (仮装巡洋艦)
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コメート (Komet) は、第二次世界大戦で通商破壊を行ったドイツの仮装巡洋艦。秘匿名称は Schiff 45 である。1937年1月16日進水の貨物船「Ems」を改装して1940年6月2日仮装巡洋艦として就役した。1940年7月9日ドイツを出発し、中立国ソ連北の北極海を通り太平洋に入った。12月7日、8日「コメート」と「オリオン」はナウル沖で商船4隻を沈めた。12月27日、ナウルを砲撃した。「コメート」は地球を一周し1941年1月30日シェルブールに帰投した。
1942年10月、コメートは再び出撃することになった。10月13日、コメートは水雷艇T4、T10、T14、T19に護衛されてル・アーブルを出港した。5隻は14日午前1時ごろ、アーグ岬沖でイギリス海軍の駆逐艦クォーン、グレイスデイル、エスクデイル、アルブライトンの攻撃を受け、コメートは被弾炎上した。その後イギリスの魚雷艇MTB236がコメートに対して雷撃をおこない、その直後にコメートは爆沈した。ただ、その原因が魚雷艇の発射した魚雷によるものかは不明である。コメートの生存者はいなかった。