シェリフ (ゲーム)
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『シェリフ』 (Sheriff) は、1979年に任天堂がアーケードゲームとして発売したゲーム。プレイヤーは街の保安官となり、街にやってくるならず者を撃退していく。
[編集] ゲーム概要
『シェリフ』の操作形態はショット関係に特殊な機構を持つ。移動用のレバーはごく普通の物であるが、ショットの部分が8方向のスイッチとなっており、これでショットの向きを指定した上でこのスイッチを押すことで弾を撃つという物である。
画面構成は至ってシンプルで、上にスコアの表示領域がある他は全てゲーム用の領域である。外周に16人のならず者がおり、その内側にはドット状のバリケードが存在する。このバリケードはプレイヤー・ならず者を問わず弾丸で消すことが可能であり、つまり防壁かつ障害物である。ただし、各辺の中間には破壊不可能な障害物があり、その中の1つに面数が書かれている。
ならず者は基本的に外周を歩きながら弾を撃ってくるが、時折4つ角から内部に入ってくる。保安官はならず者に捕まらないように、そしてならず者の弾に当たらないように歩きながら、自らのショットで16人のならず者を倒さなければならないのである。
ゲーム中、時折画面上部をコンドルが飛ぶことがあり、コンドルをショットで撃ち落とすとボーナス点が入る。1ステージはならず者を全滅させればクリアとなるが、一定面数をクリアするとそれまでの得点が倍になるというボーナスがある。
[編集] ゲームボーイアドバンスでの復活
ショット部分の機構が8方向スイッチ+ボタンという特殊な物であった本作は、その特異的な操作形態によりあまりヒットしたとは言えなかったが、その一方得点2倍というボーナスに惹かれた者が多かったのも事実である。同年操作形態をシンプル(ショット部分を通常のボタンにし、銃の向きは移動した方向になる)にした『シェリフ2』も発売されたが、これも特筆するようなヒットには至っていない。 更に続編で、ならず者が中に侵入する際に、対角線上に一気に通り抜けそれを一気に倒すとボーナス点が入る物も出たが、出回り数が極端に少なかった
アーケードの2作以降続編も家庭用ゲーム機への移植もなかった本作であったが、2003年にゲームボーイアドバンスで発売された『メイド イン ワリオ』で24年ぶりに日の目を見ることとなった。『メイド イン ワリオ』ではプチゲームとミニゲームの双方で収録されており、基本的な操作形態はシェリフ2と同じ移動と銃の向きが同期する物であったが、ミニゲーム版ではこれにL/Rボタンによるその場での向きの切り替えが追加されオリジナル版に近い物となっている。なお、ミニゲーム版では主人公の保安官がワリオとなっており、タイトルも『WARIO'S SHERIFF』となっている。