スワイヤー・グループ
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スワイヤー・グループ(英:Swire Group、中:太古集团、粤:太古集團)はイギリス・ロンドンに本部を置く国際企業グループ。海運、空運、貿易や不動産、その他製造販売事業等様々な事業を展開している。アジアで事業展開する有数の財閥企業である。中華圏では「太古(Taikoo)」と言う名称を使用している。 グループ全体の従業員はグローバルで約135,000人。現在のグループ総裁は会長兼終身社長ジョン・スワイヤー(John Swire)氏で、氏は創業者の玄孫(ひ孫の子)に当たる。
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[編集] 歴史
- 1816年 ジョン・スワイヤー(John Swire(1793年-1847年)がイギリス・リバプールでスワイヤ商会(John Swire & Sons Limited)を創業。
- 1861年 スワイヤー商会がオーギュスティン・ハード社(Augustine Heard & Co.)を代理店として中国でのビジネスを開始。
- 1864年 ロンドン支店開業。
- 1866年 R. S. バターフィールド氏との共同経営を開始。上海に「バターフィールド&スワイヤー社(Butterfield & Swire(B&S))」を設立。
- 1867年 横浜支店開業。
- 1870年 香港支店開業。
- 1881年 太古砂糖(Tai-koo Sugar Ltd.)開業。
- 1948年 キャセイ・パシフィック航空の資本の45%を取得 。
- 1953年 中国国内の支店を閉鎖。
- 1974年 香港での企業名をB&S社から香港スワイヤー商事(John Swire & Sons (HK) Ltd.)に改名。
[編集] 業務
スワイヤー・グループの中核企業は香港の「スワイヤー・パシフィック社(Swire Pacific Limited)」で、現在ロンドン証券取引所と香港証券取引所に上場している。
スワイヤーの主なグループ企業は以下の通り。
- スワイヤーパシフィック・オフショア・ホールディングス(Swire Pacific Offshore Holdings Limited)- シンガポールに本拠を置く海運船舶関連企業。石油・天然ガス資源開発用船舶で有名。
- スワイヤー不動産(Swire Properties Limited)香港最大の不動産会社。上海の南京西路にあるCITIC Squareに資本参加している
- 太古城中心(Cityplaza)香港最大のショッピング・モール及びオフィス・コンプレックス
- 太古坊(Taikoo Place)香港のオフィス・コンプレックス
- パシフィック・プレイス(Pacific Place)香港のショッピング・モール及びオフィス・コンプレックス
- キャセイ・パシフィック航空
- 太古飲料(Swire Beverages Limited)コカ・コーラ社との共同出資の飲料水メーカー。コカ・コーラの「アンカー・ボトラー(Anchor Bottler)」であり、アメリカにもボトリング会社を所有している。
- 香港太古コカコーラ(Swire Coca-Cola Hong Kong、太古可口可樂香港有限公司)
- 台湾コカコーラ・ボトリング社(Taiwan Coca-Cola Bottling Company、太古可口可樂(股)公司台灣分公司)
- 広東太古コカコーラ(Swire Guangdong Coca-Cola Limited、廣東太古可口可樂有限公司)
- 廈門太古コカコーラ(Swire Coca-Cola Beverages Xiamen Ltd、廈門太古可口可樂飲料有限公司)
- ICIスワイヤー・ペイント(ICI Swire Paints、卜內門太古漆油(中國)有限公司)
- 太古自動車(Taikoo Motors Offshore Limited、百慕達太古海外汽車股份有限公司)台湾でのボルボなどの商用車販売会社。その他スワイヤー・グループは台湾でフェラーリ、マセラティ、アウディ、フォルクスワーゲン、起亜などのディーラーも所有している。
- 香港リーボック(Reebok Hong Kong Limited)。香港及びマカオでのリーボック製品販社。
- スワイヤ不動産(Swire Real Estate Co. Ltd)日本での不動産会社。
[編集] その他
- 中国では清朝時代以降の近代化のプロセスで、スワイヤー家を初めとするイギリス植民地資本と関係が深かった。20世紀初頭より、上海租界は事実上、欧米の商人で支配されており、しばしば中国近代史の舞台に名が浮かび上がる。
- スワイヤー家は香港上海銀行の個人筆頭株主である。
- 東京では、英国大使館裏(千代田区一番町)にスワイヤーハウスがある。1994年まではキュナード・ラインの日本代理店であった。(のちキュナード自身が拠点を設置したが、現在は閉鎖され代理店も存在しない)
- ジェームズ・クラベル(James Clavell)の小説「Noble House」では1963年の香港を舞台にスワイヤー・グループとそのライバル企業「ジャーディン・マセソン(Jardine Matheson)社」との確執が描かれている(但し社名は変えてある)。
- 戦前の神戸・北野町にバターフィールド&スワイヤー社の社宅(戦時中は捕虜収容所)があり、その前の三本松が「バターフィールドの三本松」として有名であった。現在の不動坂を登りきった辺りである。