タイム・トラベラー
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『タイム・トラベラー』は、NHKが製作し放送した青少年向けSFテレビドラマである。
本作品はNHK少年ドラマシリーズの第一作である。原作は筒井康隆 の『時をかける少女』より。1972年1月1日から1972年2月5日まで放映された。本作品が好評だったため、同じスタッフとキャストでオリジナル脚本による『続 タイムトラベラー』も製作され、同年11月4日から12月2日まで放映。
NHKには映像が保存されていなかったが、当時一般視聴者が録画していた最終回の映像が1999年になって提供された。統一型ビデオで録画されたこの最終回は、NHKアーカイブスで放送され、2001年にDVDとして発売、約30年ぶりにお茶の間のテレビに甦った。また、本作で使用された劇音楽の音源も現存していないと思われていたが、作曲を担当した高井達雄のもとから一部の楽曲のコピーテープが発見され、2006年、サウンドトラックアルバムが発売された。
目次 |
[編集] あらすじ
普通の中学三年生、芳山和子の身辺に次々と不思議なことが起きはじめたのは、彼女が保健室で謎の香りを嗅いでからのことだった…。その香りは、ラベンダーという花のものだった。
やがて和子は、同じクラスの深町一夫が実は700年後の世界からやってきた未来人、ケン・ソゴルであることを知る。ケンは未来に帰るための薬を調合するために、架空の人物に成り済ましていたのだ。ラベンダーはその調合に必要な材料だった。調合途中の薬の匂いを嗅いだことで、和子はタイム・トラベルの能力を持ったと、ケンに告げられる。
和子は、何らかのショックを与えられたときなどに,不意に起きるタイム・トラベルで、過去や未来の世界との間を行き来する。行った先で身近な人に近々不幸なことが起きるのを知ることになるが、どうすることもできない。ケンの言によれば、時間を超えて行き来することは可能でも、過去や未来を変えることは無理なのだ。お互いを助け合ううちに、和子とケンの間には、次第に淡い恋愛感情のようなものが芽生え始める。
やがてケンは、未来に帰るための薬品を完成する。その前に、和子を含めその事実を知る人の記憶を消去しなければならないという。ケンと過ごした記憶を消されることを悲しむ和子。だがケンにも、タイム・ルールの掟を破ることは許されない。ケンは和子を含め、自分にまつわる周囲の人たちの記憶をすべて消した上で未来に帰っていった。
ケンの記憶を消された和子は、高校入試を控えて受験勉強に追われる普通の中学生に戻った。だが彼女のタイム・トラベルの能力はどうなったのだろうか。もしかしたら何かの拍子に、タイム・トラベラーとしての能力を取り戻すかもしれないのだ。
[編集] スタッフ
[編集] キャスト
[編集] 参考資料
- 石山透 『タイム・トラベラー―筒井康隆「時をかける少女」より』 ISBN 4479480064
- (続篇も含む全シナリオを収録)
- DVD 『NHK少年ドラマ・アンソロジー1』
- 『タイム・トラベラー』最終回と、音声のみだが『タイム・トラベラー』第1-5話、『続タイム・トラベラー』全5話を収録している。
[編集] 外部サイト
- タイム・トラベラー 最終回再発見の経緯など。
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