タスケン・レイダー
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タスケン・レイダー(Tusken Raiders)とは、映画『スターウォーズ』シリーズに登場する、惑星タトゥイーン原住のエイリアンである。彼らは『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』ではルーク・スカイウォーカーを気絶させ、『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』ではアナキン・スカイウォーカーの母を殺した。
[編集] 生態
このサンドピープル(砂漠の人々)とも呼ばれる、ヒューマノイド型の生物は、惑星タトゥイーンの荒野に普遍的に存在する。 彼等はバンサと呼ばれる、縺れた毛糸屑とバッファローに似た巨大な家畜に乗り、砂漠を行き交うが、その姿は過酷なタトゥイーンの砂漠で生存するために、全身をボロ布で覆い、その上からマント等を羽織っている。
顔には独特のマスクを付けており、そのアフリカ土面のようなデザインの金属性マスクは、頭に巻かれたボロ切れの一部として顔に固定されており、滅多に外される事は無い。 あまりに過酷な環境ゆえに、彼等はマスクを外すと荒野の砂嵐にまかれて死ぬ危険すらある。
タスケン・レイダーの成人男子は全て盗賊で、タトゥイーン宇宙港近辺に散在する分水農場や不幸な旅行者、そして同じタトゥイーンの荒野に住む原住民族のジャワズ等を襲って生計を立てている。 女性は子供を育てるためにのみ存在し、子供は生き延びるためだけに生きて居る。 この過酷な環境では、女性は勿論の事、子供も産まれてから長い間外す事の無いマスクを付けている。 それでもなお、子供の死亡率は非常に高いようだ。 この、狂気のような環境で彼等が生き延びる唯一の知恵は、彼等自身が狂気に拠って満たされる事である。
このため彼等は絶えず不幸な犠牲者を求めてさ迷い、銃で狙える物なら何にでも躊躇わず、誰かの運転するエアスピーダーだろうが、分水農場の農夫だろうが、砂漠のクレイト・ドラゴンだろうが、超高速で疾走するポッドレーサーだろうが、動いている限り、発砲する。 また実際、彼等は優れた狙撃手でもあり、恐ろしく素朴な原始的ライフル(火薬と弾丸を使う、スターウォーズ世界としては古代博物館級の)で、時速700kmで疾走するポッドレーサーのエンジンすら遠距離から射抜く。
彼等には固有の言語は無いらしく、動物を締め殺したような叫び声を上げる以外は、身振りでコミュニケーションを行う。 そして叫び声の方は、哀れな被害者に自分の最後を悟らせる以外には何等意味は無い。
このような彼等であるため、彼等自身の歴史はほとんど知られて居ないが、一説に拠れば、彼等は初期のタトゥイーン開拓初期の移民達の子孫であるとされている。