ドレミのうた
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『ドレミのうた』(どれみのうた、Do-Re-Mi) は、ミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』の歌の1つ。映画でも用いられ、広く知られている。
ヒロインであるマリア・フォン・トラップ先生がトラップ一家の子供達に音名(ドレミ)を教える場面で、マリア先生と子供達によって歌われる歌である。オスカー・ハマースタイン2世作詞、リチャード・ロジャース作曲。のちにミュージカルが映画化され、有名になった。ミュージカルから離れても広く愛唱されており、非常に有名な歌である。子供が学校で初めて覚える歌の1つでもある。日本ではジャズ及び歌謡曲の歌手・ペギー葉山が日本語の歌詞をつけて紹介したものがよく知られており、『サウンド・オブ・ミュージック』を知らない人の中には、ペギー葉山のものが原曲であると誤解されているケースも見られる。なお、doe(雌鹿)やray(太陽光線)など原詩(英語)の直訳では日本語として意味が通じないため、事実上、日本語詞は彼女のオリジナルであると言ってよい。
各節の歌詞の冒頭が「ドレミファソラシ」になっていて、なおかつ各節のメロディの冒頭も「ドレミファソラシ」になっているため、音名を覚えるには最適とされる。この発想自体、イタリア語音名(ドレミ)の由来となった『聖ヨハネ賛歌』と通じるものがある。
英語の歌詞は、それぞれの音名について、同じまたは似た発音の単語を使っている(例えばレ:ray、ミ:me、ラには適当な単語がなかったのか「ソの次の音」)。なお、英語では「シ」音を「ティ」と発音することが普通なので、"tea"(紅茶)に掛けている。
ペギー葉山による日本語詞では、音名が頭につく単語を用いている(例えばド:ドーナツ)。「ファ」は、当初はファンタにしようとしたが、商標を出すとNHKの「みんなのうた」で放送できないということで差し替えられたというエピソードがある。
ちなみに、原曲はハ長調ではなく変ロ長調であり、固定ド唱法では「シ♭ドレミ♭ファソラ」となる。
[編集] 関連項目
- ドレミ (どれみ)