ネーベルヴェルファー
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ネーベルヴェルファー (Nebelwerfer) は、第二次世界大戦時にナチス・ドイツで開発された多連装ロケット砲を指す。ネーベルヴェルファーとはドイツ語で「煙幕発射機」を意味するが、偽装名称である。
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[編集] 開発経緯
1930年頃、ドイツでは地上戦闘用にロケットを使用する研究を始めた。
[編集] ネーベルヴェルファーの登場
1941年になりドイツ軍はロケット砲dを開発、後に名称を「15cmネーベルヴェルファーM1941」とした。形状は150mmの円筒形ロケット発射装置を6門装備し、兵器前面部にそれを円状に備えた。また足回りの車軸には37mm砲と同じものを使用し、ロケット砲にしては非常にコンパクトな大きさだった。ただ連続してロケット弾を発射するため命中率が悪く、ロケットを発射する際の異常に大きい発射音、発射煙及び光は、敵からは非常に目立つという欠点もあった。(後にディグリィコール発射薬を使用したため発射音、発射煙及び光は目立たなくなった) なお、ネーベルヴェルファーは2種類あり、150mmの円筒形ロケット発射装置を6門装備した「150mmネーベルヴェルファー41型」と1943年に210mmの円筒形ロケット発射装置を5門装備した4「210mmネーベルヴェルファー42型」がある。210mmネーベルヴェルファー42型は従来の150mmロケット弾を使用でき、また41型の部品をそのまま利用出来きるようになっている。
[編集] 開発後のネーベルヴェルファー
こうして開発された多連装ロケット砲「ネーベルヴェルファー」は主に東部戦線に配備され各地で十分な威力を発揮した。命中率は期待できないが一定範囲に多くの弾薬を投下する目的に最適だった本兵器は第三帝国崩壊まで使用されることとなった。
[編集] ネーベルヴェルファーのデータ
150mmネーベルヴェルファー41型
- 砲口径:150mm×6
- 全長:3600mm
- 砲身長:1300mm
- 重量:590kg
- 射程:6900m
210mmネーベルヴェルファー42型
- 口径:210mm×5
- 全長:3600mm
- 砲身長:1300mm
- 重量:605kg
- 射程:7850m
[編集] ネーベルヴェルファーの登場するメディア作品
[編集] 関連項目
- パンツァーヴェルファー (ネーベルヴェルファー搭載半装軌車)