バイオマスエタノール
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バイオマスエタノール(バイオエタノール、Bioethanol)とは、産業資源としてのバイオマスの一つ。サトウキビや大麦、トウモロコシ、大豆などの植物資源からグルコースなどを発酵させて作られたエタノールのことである。天然ガスや石油などの化石燃料から分離生成されるエチレンを、触媒を介して直接水と反応させ作られた合成エタノールと区別するために呼ぶ。化学的組成や物性は両者とも全く同じである。
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[編集] 利用
・総合資源エネルギー調査会燃料政策小委員会が、平成15年6月25日に「エタノールは混合率3%まで、含酸素化合物は含酸素率1.3%までなら自動車に使っても安全」という結論を出した。
[編集] 特性
- 化石燃料を利用せず、植物資源から生産されるため、理論上は半永久的に無尽蔵なエネルギーである。
- 燃焼により発生する二酸化炭素は、排出量としてカウントされない。植物の成長過程で、光合成により吸収した大気中の二酸化炭素の方が多いため、再び大気中に放出されても大気中の二酸化炭素の総量は循環して変化しないとの考えからである。この考え方をカーボンニュートラルという。
[編集] 原料
バイオマスエタノールの定義の根幹は原料が植物資源であるというところにある。バイオマスエタノールの原料となる主な農産物には次のようなものがある。
- セルロースなど(若干)
- パルプ廃液