バイオ燃料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
バイオ燃料(ばいおねんりょう)とは生物体(バイオマス)のもつエネルギーを利用したアルコール燃料、その他合成ガスのことで、おもに自動車を動かす石油燃料の代替物として注目されている。
材料は、トウモロコシ、サトウキビ、食用油、木材、糞尿、おがくずやトウモロコシの茎といった有機廃棄物、など多岐にわたり、それらからアルコール燃料を作るのが主である。2006年10月現在、日本では、ほとんど使われていないが、ガソリン価格の高騰を受け注目され始めている。ブラジルではエタノール自動車が普及しており、日本の自動車メーカー各社も、バイオ燃料を利用できるエンジンの開発を行いつつある。アメリカでも今後、エネルギー転換が進むと予想される。
しかし一方でこういう指摘もされている。注目されることによって利用が増えることが予想されるが、使用される作物の耕作面積自体は急速に増えることはありえないので、現在の生産される穀物を取り合うことになり、結局のところ安いことで利用されていた穀物の値段が上がることになるというもの。さらにトウモロコシは畜産系で飼料としても利用されているのでこれらにも影響し、安いことから発展途上国への食料としても利用されているので、値段が上がることによりこれらにも影響がでてしまう。