バンクーバー・スカイトレイン
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バンクーバー・スカイトレイン(英:SkyTrain)はトランスリンクと呼ばれる組織が運営するカナダのバンクーバー市の中心地とバーナビー市その郊外とを結ぶ先進交通システム。車両は、鉄車輪と鉄レールで支持・案内されるが、駆動や制動は車上のリニアモーターで行う鉄輪式リニアモーターカー方式が採用されている。インフラ関係の建設はSNC-LAVILIN社が行っている。ほとんどゆれずに快適に早く移動できる。
2~5両で編成されている。列車はコンピュータ制御で自動運転され、一般の鉄道で使われている固定式の閉塞を用いていないため列車同士が非常に近づくことができ、2分から5分という短い間隔で列車がやってくる。バンクーバーのスカイトレインは世界最長距離の無人(コンピュータ制御)電車。
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[編集] 路線データ
[編集] 特徴
- リニアモータ駆動で結ぶ先進交通システム。さらに世界最長の無人(コンピュータ制御)電車。
- ピーク時を除いて、1車両につき2台まで自転車を乗せることができる。
- 電車内、駅構内はすべてバリアフリーになっている。電車とホームの間は2cmから5cmと狭いので車椅子の人は、手助けを借りずに乗降できる。
- スカイトレインはコンピュータ制御なので、時間が来るとチャイムが鳴りドアが自動的に閉まる。人が挟まれたり、無理矢理乗り込もうとするとドアが開いていると感知し、再びドアを少し開ける。
- 駅には駅員もいないことからあまり治安が良くない交通機関とされたため全駅構内に防犯カメラを設置しスカイトレイン警察隊(鉄道警察)が結成された。この警察隊は、普通の警察官と同じ法律による拘束力があり犯人を逮捕することも出来る。当初この警察隊は拳銃を所持しないはずだったが、最終的には拳銃を所持することになった。車内には無音アラームという身に危険が迫った場合でも犯人に気づかれること無く通報できるシステムがある。窓枠の黄色いストラップ上のボタンを押すことで作動し、数分で係官が現場に急行するとされている。
- 電車内では禁煙、飲食禁止、ラジオ禁止になっている。ペットを乗せる場合は小さいケージに入れないといけない。
[編集] 運賃
運賃はゾーン制である。但し、スカイトレインの駅には改札が無い。駅員もいない。切符のチェックは、たまに職員が抜き打ちチェックをすることがある。特に休日は、職員と警察が駅にいる。罰金は、200カナダドルほど。
一度お金を払えば90分間トランスリンクの乗り物であるスカイトレイン・バス・シーバスなどは購入したゾーン内を乗り降り自由にできる。 スカイトレインの自動券売機は、1セントを除くすべてのコインと紙幣が使える。デビットカード、クレジットカードが使える。
[編集] 大人
運賃は、移動エリアによって2.25カナダドルから4.50カナダドルまで、支払い時に受け取る切符(トランスファー・チケット)を所持する事で、同一料金エリア内での乗り降りが自由となる。更に、平日の午後6:30以降と土日祝日は一律2.25カナダドルでどこでも行ける。
[編集] 子供とシニア(65歳以上)
運賃は、移動エリアによって1.50カナダドルから3.00カナダドルまで、支払い時に受け取る切符(Transfer Ticket)を所持する事で、同一料金エリア内での乗り降りが自由となる。更に、子供、シニア用の定期券を所持している場合や平日の午後6:30以降と土日祝日は一律1.50カナダドルでどこでも行ける。
[編集] 路線
バンクーバーの中心にあるウォーターフロント駅からキングジョージ駅までを結ぶエキスポ・ラインとウォーターフロント駅からVCC-クラーク駅までを都営大江戸線のように6の字運転(ウォーターフロント駅からコロンビア駅まではエキスポ・ラインと線路を共有)するミレニアム・ラインの2路線がある。さらに現在(2006年7月)ではエバーグリーン・ライン、カナダ・ラインが建設中である。両方とも完成2009年を目指している。
エキスポ・ライン、ミレニアム・ラインではバンクーバー中心部で地下を走りそのほかの地域では高架になっている。コキットラム・ラインでは、路面電車のようになる。カナダ・ラインは市内を地下で走り空港から高架の予定。
[編集] 駅
[編集] エキスポ・ライン(Expo Line)
ウォーターフロント駅 - バラード駅 - グランビル駅 - スタジアム・チャイナタウン駅 - メインストリート・サイエンスワールド駅 - ブロードウェイ駅(コマーシャルドライブ駅と接続) - ナナイモ駅 - 29番アベニュー駅 - ジョイス・コリングウッド駅 - パターソン駅 - メトロタウン駅 - ロイヤルオーク駅 - エドモンズ駅 - 22番ストリート駅 - ニューウエストミンスター駅 - コロンビア駅 - スコットロード駅 - ゲートウェイ駅 - サリーセントラル駅 - キング・ジョージ駅
[編集] ミレニアム・ライン(Millennium Line)
コロンビア駅 - Sapperton駅 - ブレイド駅 - ローヒードタウンセンター駅 - プロダクションウェイ・ユニバーシティ駅 - レイクシティ駅 - スパーリング・バーナビーレイク駅 - ホルドム駅 - ブレントウッドタウンセンター駅 - ギルモア駅 - ルパート駅 - レフリュー駅 - コマーシャルドライブ駅(ブロードウェイ駅と接続) - VCC-クラーク駅
[編集] 建設中の駅
[編集] エバーグリーン・ライン(Evergreen Line)(建設中)
ローヒードタウンセンター駅(建設中) - キャメロン駅(建設中) - バーキットラム駅(建設中) - カイル・クイーンズ駅(建設中) - ポートムーディー駅(建設中) - ロコ・モレイ駅(建設中) - ファルコン駅(建設中) - WCE駅(建設中) - リンカーン駅(建設中) - コキットラム駅(建設中) - ダグラス駅(建設中)
[編集] カナダ・ライン(Canada Line)(建設中)
ウォーターフロント駅 - バンクーバーシティセンター駅(建設中) - イエールタウン・ラウンドハウス駅(建設中) - オリンピックビレッジ駅(建設予定) - ブロードウェイ・シティホール駅(建設中) - キングエドワード駅(建設中) - 33番アベニュー駅(建設予定) - オークリッジ・41番アベニュー駅(建設中) - ランガラ・49番アベニュー駅(建設中) - 57番アベニュー駅(建設中) -マリンドライブ駅(建設中) - ブリッジポート駅(建設中)
[編集] カナダ・ライン(分岐後リッチモンド方面)(カナダライン)(建設予定)
ブリッジポート駅(建設中) - キャプスタンウェイ駅(建設予定) - アバディーン駅(建設予定) - ランズダウン駅(建設予定) - ウェストミンスター駅(建設予定) - リッチモンド・ブリッジハウス駅(建設予定)
[編集] カナダ・ライン(分岐後空港経由方面)(カナダライン)(建設予定)
ブリッジポート駅(建設中) - テンプルトン駅(建設予定) - シーアイランドセンター駅(建設予定) - YVR3駅(建設予定) - YVRエアポート駅(建設中)
[編集] 歴史
- 1985年 エキスポ・ライン(Expo Line)が開通
- 2002年 ミレニアム・ライン(Millennium Line)が開通
- 2002年 新型車両が登場
- 2005年 RAV・ライン(Richmond Airport Vancouver Rapid Transit Line)がカナダ・ライン(Canada Line)に改名
- 2009年 エバーグリーン・ライン(Evergreen Line)、カナダ・ライン(Canada line)が開通予定
[編集] 使用車両(スタブ)
[編集] 0系/100系
- ドア…片側2ドア
- シート…ロングシート
- 車両間は繋がっていないため、走行中に他の車両へ移動することは不可能
[編集] 200系
- メーカー…ボンバルディア・トランスポーテーション
- ドア…片側3ドア
- シート…セミクロスシート
- その他特徴…車両間が繋がっており、走行中に他の車両へ移動することが可能
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- トランスリンク (英語)
- トランスリンク・スカイトレイン (英語)
- カナダ・ライン (英語)
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