フランシス・カーファックス姫の失踪
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
|
||||||||||||||
|
フランシス・カーファックス姫の失踪 (The Disappearance of Lady Francis Carfax、1917年)は、アーサー・コナン・ドイルのシャーロック・ホームズシリーズ作品の1つ。「ストランド・マガジン」1911年12月号初出。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
フランシス・カーファックス姫が失踪したので探し出してほしいと、家族からホームズに依頼がある。フランシス姫は貴族の血を引き、銀とダイヤモンドでできたスペイン宝石を肌身離さず持っており、5週間前にフランスのローザンヌのホテルを立ってから居所がわからなくなっているという。ホームズはロンドンを離れられないため、ワトスンが捜査のためにローザンヌへ向かう。
ワトスンの調査で、フランシス姫はローザンヌで野蛮な男に会い、その翌日にバーデンに、その後モンペリエに逃げ出したことがわかった。バーデンでは、シュレシンジャー博士夫妻と懇意になっていたが、2週間後に突然モンペリエに出発したという。
モンペリエでフランシス姫の女中に聞き込みをしている最中、女中がその男を見つけ、ワトスンはその男と喧嘩になる。フランス人労働者の男の仲裁で喧嘩は収まったが、その男こそ変装していたホームズだった。喧嘩した相手の男はフランシス姫に好意を持っていたが、もともと荒くれた生活を送っていたため、フランシス姫は彼から逃げ出そうとしていたのだった。
ホームズの調査で、シュレシンジャー博士の耳がちぎれたがギザギザになっていることがわかる。それは、シュレシンジャー博士がオーストラリアの悪党ピーターズであることを意味していた。ピーターズ一味はロンドンに来ており、フランシス姫もロンドンで監禁されているのではないかと推理する。そしてある日、フランシス姫の持っていた宝石が質に入れられたという知らせが入り、彼女の身に危険が迫っていることを知ったホームズは、ピーターズの家に乗り込んでいく。