マイヤーの関係式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マイヤーの関係式(Mayer's relation)とは、定積モル比熱と定圧モル比熱の関係を表した式である。ドイツ人物理学者ユリウス・ロベルト・フォン・マイヤーにより発見された。
マイヤーの関係式によると、定積モル比熱CVと定圧モル比熱CPの間には以下の関係が成立する。
- CP = CV + R
ここでRは気体定数である。
[編集] 法則の導出
定積モル比熱および定圧モル比熱は以下の式によって表される。
ここで、nは気体のモル数、Uは内部エネルギー、Hはエンタルピーである。
エンタルピーHは次のように定義される。
- H = U + PV
従って
理想気体ではその内部エネルギーは温度のみに依存する関数で体積にはよらないことが知られているので
が成り立つ。これを用いると
ここで理想気体の状態方程式PV=nRTを定圧条件のもとにTで偏微分すると
ここで
なので
これを代入して